頭痛でお悩みの方は鍼灸もご検討ください
頭痛で苦しんでいる人は大勢おり、日本人のおおよそ4割の人たちが日々悩んでいるそうです。
私自身も小学生の頃にひどい頭痛を経験しているため、頭痛の辛さはよくわかります。
幸いにも私の場合は成長期における自律神経のバランスの乱れによる頭痛のため自然と改善しましたが、皆さんは頭痛がひどい時はどうされていますか?
多くの方は頭痛がひどい時に薬で対処したり、マッサージに行くなどの対処療法でしのいでいるのが現状です。
世界的に見ても働き過ぎと言われる日本人は長時間に及ぶデスクワーク、眼精疲労、精神的なストレスの蓄積が頭痛の原因となっていると言えます。
このような原因で起きる頭痛に対して薬で対処したり、マッサージをするのは一時しのぎでしかありません。
頭痛から解放され快適な日々を過ごすことができるようになりたい方や薬に頼りたくない方は鍼灸もご検討ください。
頭痛の種類について
- 緊張型
頭痛 - 頭が締め付けられるような頭痛が特徴。ストレスが原因で起こる筋収縮性頭痛で対人関係などの精神的ストレスや長時間のデスクワークやパソコンによる不良姿勢で起こる肉体的ストレスの過剰が原因となります。 入浴やマッサージで筋肉の緊張がほぐれると一時的に楽になることあり。
- 片頭痛
- 側頭部が痛み、拍動性でズキズキ、ガンガンと痛み、吐き気を伴うこともあり体動で痛み増加。光をまぶしく感じたり、音に敏感になるなどの症状を伴うこともあり女性に多い頭痛です。 痛む個所を冷やすことで楽になることあり、女性に多い頭痛。
- 群発
頭痛 - 一定期間に毎日のようにしかもほとんど同じ時間に起こる激しい頭痛。 群発期は年に数回起こるが群発期を過ぎると起こらない。 片頭痛が女性に多いのに対し、群発性頭痛は男性に多く、夜中に寝ている最中に目にまで及ぶほどの頭痛が特徴。
- 症候性
頭痛 - 何らかの病気が原因となって起こる頭痛で鍼灸は不適応となります。 脳腫瘍、くも膜下出血、脳梗塞、副鼻腔炎、髄膜炎など脳に異常が起きている場合も少なくなく、特に頭痛とともに目の痛み、吐き気があり、「吐くと楽になる」という場合は注意が必要になるため、まずは病院で検査を受けることをお勧めします。
鍼灸による頭痛改善のポイント
鍼灸による心身の緊張緩和
鍼灸で頭痛を改善するためのポイントは「緊張の緩和」になります。
頭痛は首肩の筋肉の緊張や精神的なストレスにより起きることが多いため、鍼灸施術により心身の緊張を解いていきます。
そのため、首肩の筋肉をほぐすための鍼灸施術やリラックスするための鍼灸施術を行っていきます。
また、女性の場合は月経周期に伴うホルモンバランスの影響で頭痛が起きるケースもあります。
この場合はホルモンバランスを整えるための鍼灸施術も行っていくことで頭痛を改善していきます。
鍼灸による頭痛体質の改善
当院では頭痛の鍼灸施術の際にもしっかりと一人ひとりの東洋医学的な頭痛の原因となっている体質へのアプローチを行います。
頭痛だけを改善するのではなく、頭痛をひこ起こしている体質を改善させるための鍼灸施術を行うことで、再発しない体を目指していきます。
また、頭痛を引き起こす体質は多岐にわたるため、しっかりと一人ひとりの体質を見極めていくことが重要となります。 頭痛に対しての鍼灸施術の症例
当院での頭痛に対しての鍼灸施術のの症例を一部ご紹介いたします。
※改善までの期間や効果には個人差があります。
【36歳男性】緊張型頭痛
4月中旬から頭痛がするため、総合病院を受診すると筋緊張型頭痛と診断。
薬を処方されたが、服用するも効果がなかったために別の薬に変わると痛みは少し緩和される。
しかし、薬の効果が切れたりストレスのあることを行なうと頭痛が起きて痛みが強くなる。
同じような症状を持っている知人から鍼灸治療をすると頭痛が楽になるということを聞いたため、職場近くの当院へ来院。
3年ほど前にも無茶な働き方をしていた時期に筋緊張型頭痛を発症したことがある。
現在のペイン指数は3~4。
【悪化要因】
仕事が急がしい時やストレスにより痛みが悪化する、また飲酒でも痛みが増す
【緩解要因】
趣味や運動をしていると痛みが楽になる、入浴後も楽になる
【弁証】:肝鬱気滞証>湿困脾土証による筋緊張型頭痛
治療は左合谷、左太衝へ15分置鍼。
治療後に痛みは2になり、首も楽になる。治療ペースは週1回で行なっていく。
一週間後に来院していただくと、治療後は痛みは楽になっていたが、翌日には痛みが戻ったとのこと。
治療は右合谷と左太衝へ15分置鍼。痛みはほとんどなくなる。
3診目には痛みは仕事中でも出なくなってきている。
左太衝穴の圧痛がなくなったため、「湿痰」に対する治療を追加するために、左豊隆と左合谷を選穴する。
以後は同様の施術を行い職場でのトラブルがあった時でも頭痛は起きなくなったため計5回で治療は終了。
【34歳女性】片頭痛
パソコン作業による目からくる片頭痛が10年前からあり。
頭痛は仕事中よりも仕事が終わってから、また、生理終わりに目の奥と側頭部にズキズキとした痛みがあり、痛みがひどい時は市販の痛み止めを飲んでいる。
5年前に結婚し名古屋に来たが、以前は関東地方で体のメンテナンスのためにゆがみ改善のストレッチ、鍼灸を受けていた。
【悪化要因】
仕事終わり、生理前
【弁証】:腎陰虚証>脾胃虚弱による片頭痛
右腎兪に20分置鍼後、左公孫、目の周囲の圧痛のあるツボに20分置鍼。週1回のペースで行っていく。
初回の施術後から眼精疲労と頭痛の頻度が減るが痛みの度合いとしてはそこまで変化はなし。
2回目の施術の終えた数日後に生理学るが、生理後の頭痛もはそれほど感じなかった。
6回目までは週1回のペースで行っていくと、頭痛はほとんど気になっていないため、7回目以降は月2回に変更し、鍼灸施術のタイミングも生理前~生理後にかけて行う。
11回の施術で終了。