湿疹、アトピー性皮膚炎に対する鍼灸治療の症例集

湿疹、アトピー性皮膚炎に対する鍼灸治療の症例集

アトピー性皮膚炎や湿疹によるかゆみでお悩みではありませんか。

このようなお悩みのある方は皮膚科での治療が一般的ではありますが、主に使用されるのはステロイド剤になります。

ステロイドは確かに痒みを抑える効果は抜群にありますが、その反面副作用もひどくなります。

それに対して、鍼灸や漢方薬はステロイドのような即効性は低くなりますが、副作用がない安全な治療法になります。

アトピー性皮膚炎や湿疹をできるだけ薬を使わずに改善していきたいという方は鍼灸治療を検討してみてはいかがでしょうか?

当院でも多くの症例を持っているため、一部をご紹介いたしますので、参考にしていただければと思います。

【当院で湿疹やアトピー性皮膚炎の治療を受けた方の声はこちら】

 

【67歳女性】 原因不明、病名もつかない皮膚疾患

原因不明、病名のつかない皮膚疾患

2017年9月来院。

7~8年前に靴擦れのようなものから傷に変わり、総合病院の皮膚科を受診するも原因は不明、病名も付いていない。

医師から皮膚の移植手術を勧められたため手術をするも改善されない。

数年後に再度手術をするが、2回目の手術では皮膚の移植ではなく、患部の皮膚を除去するのみ。

しかし、今度は患部の皮膚が再生されなくなってしまった。

現在も患部の皮がない状態ではあるが発症当初から痛みはなし。

 

【弁証】:気滞血瘀による皮膚疾患

治療は瘀血(おけつ)を除去するために三陰交への刺鍼と時々刺絡に加えて、合谷による理気を週1回のペースで行う。

治療開始2ヶ月後で徐々に変化が見られてきました。

徐々にではありますが、患部の皮が再生されてきました。

これには医師や看護師の方たちも驚いていたそうです。

このまま順調に行けば患部の皮はしっかりと再生してくるでしょう。

さらに治療を継続していき、写真よりも良い状態になりましたが、写真を取らせて頂く前に来院されなくなってしまいました。

 


 

【36歳女性】 背中にできる湿疹

2017年11月来院。

高校生の頃~春の花粉症になり、以後春になると背中や胸周り、お腹周りに湿疹ができやすくなるが、出ない年もある。

年齢を重ねるうちに春以外にも風を引いた時にもできるようになる。

皮膚科にてステロイド剤を処方されていたが、しっかり改善されたいということで鍼灸治療を希望される。

来院された時も肩甲骨付近に赤い湿疹があり、やや痒みがあり。

ここ数年は風邪を引きやすくなり、会社のデスクがエアコンの風が直接当たり、夏場は寒い。

その他、冷え性、肩こり、胃もたれしやすい、やや便秘気味

 

  • 脈:沈細弱脈
  • 舌診:淡白舌、舌先微紅刺、薄白苔

 

【弁証】:風寒表虚証による湿疹

元々、虚弱体質のために体の防御力が低下しているところに、東洋医学での春の主気である風、「風邪(ふうじゃ)」が体に侵入し、湿疹を引き起こしていると考える。

左後谿、左申脈穴を使用し、週1回のペース行いたいが、仕事が何時に終わるかわからないため、来院できるペースで来ていただく。

治療後は脈力が出て、足が温かくなる。

 

【2診目】

8日後に来院。

時々痒みがある程度で赤みもほとんど治まる。

 

【3診目】

1週間後に来院。

痒みと赤みはほとんどなし。

 

【4診目】

3週間後に来院。

やや痒みが出る時もあるが、ほとんど気にならない。

また、赤みに関しては全くでいない。

 

【5診目】

2週間後に来院。

痒み赤みともにないために治療終了。

※治療は全て初回と同じツボを使用。

 


 

【55歳男性】 汗疹(あせも)による湿疹

汗疹による湿疹の改善例

2017年6月来院。

10年ほど前から下腹部にできた汗疹の痒みでお悩みの男性。

昔から湿疹ができやすい体質ではあった。

しかし、この10年ほどはまったく症状が変わらず痒みがひどく常に掻いている状態で、ご本人も奥様的にもこれ以上はステロイドを使用したくないということで東洋医学での治療を選択。

 

【弁証】:肝腎陰虚証による湿疹

治療は照海穴のみ使用し、最初の1ヶ月は週2回のペースで行い、以後は週1回のペースで行っていく。

治療を開始して6診目で夜中に掻きむしるということがなくなっていることに奥様が気づかれる。

治療開始4ヶ月で痒みはほとんど感じず、また皮膚の状態もきれいになったため治療を終了。

 


 

【39歳男性】 カンジタ皮膚炎

カンジタ皮膚炎

2016年10月来院。

カンジタ皮膚炎を発症した男性。

総合病院の皮膚科を受診し、菌が全身に回らないようにするため2日間にかけての点滴を行い、塗り薬を処方される。

1週間経過したが変化がないため、強めの点滴を行なうと副作用のため身体がだるくなる。

鍼でなんとかならないかということで来院される。

 

  • 脈診:沈弦滑数
  • 舌診:紅舌、黄じ苔、舌辺無苔

 

【弁証】:肝胆湿熱証

右行間穴のみ使用。

治療後は身体がスッキリした感じがあり、脈が落ち着く。

3日ほどすると徐々に変化が現れ、1週間後にはぼちぼち変化が見られました。

1週間後がこちら。

カンジタ皮膚炎の改善例

カンジタの感染源は交際中の女性でした。

女性側が気が付かぬうちに感じたに感染しており、さらに無症状であったたことが原因でした。

幸いにも治療開始が感染発覚後1週間ほどという早期に行うことができたため、良い結果に繋がりました。

 


 

【46歳女性】 アトピー性皮膚炎

2016年9月来院。

幼少期よりアトピー性皮膚炎で常にステロイドを使用してきた。

30歳から5~6年ほど光線療法と鍼で改善するも時々はステロイドを使用。

その後も再発を繰り返していたため、中国から来日されていた漢方医に処方してもらった当帰飲子を1年間飲み続けるも効果なし。

昨年の2月に右目にデキモノができたが、原因不明で運動も禁止されていたため間食が増え、この頃から症状が悪化しだしたため、再度他院にて「井穴刺絡」を中心に行なう鍼治療を開始するも効果は感じられない。

皮膚の状態は苔癬化しており、特に胸から上の痒みが強く、寝ている間にも掻きむしってしまう。

その他、重度の花粉症でアレルギー検査にてスギ花粉の数値が6、便秘気味、汗をかきにくい、貧血気味

  • 症状の悪化要因
    午後から夕方にかけて体が火照る感じがあり痒みも増す、仕事終わり、冬、月経前
  • 緩解要因
    汗を沢山かいた時
  • 脈診:やや浮弦緊脈
  • 舌診:淡紅色、黄じ苔(舌苔にかなりの厚みあり)

 

【弁証】肝胆湿熱証>腎陰虚

【治療】
1~15診

左肝兪、胆兪、脾兪、胃兪から毎回1穴を選択し治療を行っていくと足の痒みと顔の赤みがなくなる。

便通も毎日出るようになるが硬い。

 

16~25診

左肝兪or胆兪、百会、右太淵を使用。

胸と肩周りの痒みも落ち着いてくる。

また、花粉の症状は今シーズンはまったく出ていない。

 

26~34診

右太淵、左太ケイを使用。

苔癬化による肌のゴワゴワ感はやや残るも夜中に掻きむしることもなくなり、日中もほとんど痒みを感じなくなったため終了。

 

重度のアトピー性皮膚炎でしたが、約10ヶ月しっかりと治療を継続していただけたこともあり改善することができました。

漢方薬が効果がなかったのは東洋医学での「証=体質」が間違っていたためになります。

当帰飲子という漢方薬は「血虚体質」の方が服用するものですが、この方は「湿熱体質」によるアトピーになります。


 

【36歳女性】 主婦手湿疹

主婦手湿疹

2016年2月来院。

10代の頃から指に湿疹があり、皮膚科や市販の薬を使用しないと痒くて掻きむしってしまう。

掻き過ぎると、ジュクジュクした汁が出てくる。

現在は家庭での家事に加えて、飲食店でも週3~4日ほどパートとして働いてるため、皮膚科で処方されている薬を塗ってもなかなか改善できない。

元々、肉があまり好きではなく、一人暮らしをしている際はほとんど肉を食べていない。

 

【弁証】:血虚生風証による手湿疹

治療は公孫、三陰交、合谷、百会などを使用し、週1回のペースで治療を行っていく。

初回の治療当日の夜から痒みがあまり気にならなくなり、薬を使用しなくても問題なくなる。

 

主婦手湿疹の改善例

4診目を終えた時点で皮膚に変化が出てきて、ガサガサしていた皮膚に潤いが出てくる。

その後、6診目で治療を終了しました。

 


 

【33歳女性】 アトピー性皮膚炎

2015年9月来院。

幼少期よりアトピー性皮膚炎があったが、高校生の時に毎日のように菓子パンを食べていたら症状悪化。

以後、ステロイド軟膏を使用し症状を和らげていたが、春から部署の移動に伴い、仕事の関係上パンをよく食べるようになり再度症状が悪化する。

症状は春から夏にかけて全身に痒みがあり、特に夜になると痒みが増す。

弁証:腎陰虚>湿困脾土

左照海穴を基本とし、豊隆・隔兪・至陽・合谷などを使用し、治療すること3ヶ月13回の治療で皮膚の赤みがかなり引き、夜の痒みも引いてくる。

肌の見た目も落ち着いてきたため、春ごろにはもっと良い状態になるでしょう。

 


 

【38歳女性】 抗生物質服用後のカンジタ皮膚炎

カンジタによる手湿疹

2015年11月来院。

もともと、慢性副鼻腔炎を持っており、花粉症の時期になり副鼻腔炎が悪化してしまったために耳鼻科にて抗生物質が処方されたため服用をする。

数日後には手がみるみる荒れれくるとともに、陰部にも痒みが出てくるようになる。

婦人科を受診するとカンジタと診断されたため、手湿疹もカンジタによるものが疑われる。

肺経と肝経の鬱熱が原因と考え、合谷と太衝穴を使用。

鍼を打ってすぐに脈を確認すると弦数脈が落ち着く。

仕事の都合で翌週の来院が難しかったため、2週間後に来院していただくと初回の治療後から薬は一切使用していないとのことでしたが、劇的な改善を見せていました。

 

カンジタによる手湿疹の改善例

しっかりと改善していることが確認できたため、治療は2回で終了としました。

女性は体質的に抗生物質を服用することでカンジタという性感染症を発症しやすい方もいるため、安易に抗生物質を服用することは避けるようにしましょう。

 


 

【39歳女性】 主婦手湿疹

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2015年9月来院。

6年ほど前から手湿疹になり、皮膚科でステロイドを処方され使用していたがなかなか治らないため、ドラッグストアで購入した「タウロミン」を使用することである程度は改善していたが、仕事柄なかなか湿疹がよくならずにいた。

腎陰虚証として3番鍼で右照海に15分置鍼。

1週間後に再来院された際に、初回の治療後から数時間後には手がスベスベしだし、日が経つにつれてどんどんと変化していったそうです。

写真は2回目の治療前の写真になります。

残念ながら、初回の治療前に写真を撮っておくのを忘れてしまいました。_| ̄|○

初回の治療後に「写真を撮るの忘れた。でもちょっと時間かかるだろうから2回目で良いか。」と思っており、正直1回でここまで良くなるとは思っていませんでした。

人差し指と中指の付け根の辺りがもっとガサガサでした。

主婦手湿疹は主婦や美容師・調理師など水仕事を頻繁に行なう方が、洗剤や水により皮脂が過剰に洗い流されてしまうことにより起きるもので、20代~30代の女性がなりやすいとされますが、どの年代の方でもなる可能性があり、なかなか治りにくい疾患でもあります。

そのため、水仕事を行なう際にはゴム手袋は必須であり、保湿クリームなども必須アイテムになってきます。

皮膚科では主にステロイドを処方されますが、あまりお勧めはできません。

このように少数鍼での鍼灸治療は体に劇的な変化を起こすこともあります。

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