当院での子宮内膜が薄いことで着床障害による不妊症に対しての鍼灸治療の症例をご紹介いたします。
2020年7月来院。
2017年に結婚し、すぐに子供のことを考えていたが、なかなかできないために1年ほど前に婦人科を受診すると子宮内膜の厚さが月経周期13日目で5ミリしかないことが判明。
ルトラール、プロノバール、HMG-HCG注射を使用しながらタイミング法にて治療を開始するとともに、スポーツジムに通い運動するよう心掛ける。
薬や運動の結果、子宮内膜の厚さは8ミリまでは厚くなるが、なかなか自然妊娠できないため半年前から人工授精に切り替える。
基礎体温は3月ごろまでは2層にも別れており、高温期もそれなりに維持はできていたが、コロナが流行りだし、ジムにいけなくなってから乱れが出てきた。
運動ができなくなると子宮内膜の厚さが以前の5ミリに戻ってしまい、また基礎体温も乱れるようになってきた。
現在までに人工授精は6回行っている。
汗をかきやすく食事中でも頭に汗をかいてしまう、のぼせやすい、生理前に胃痛が起きる、寝汗、冷え性、シャワーでも夏場であると汗が止まりにくいなど
肝腎陰虚証による子宮内膜が薄いため着床障害が起きている。
週1回のペースで治療を開始し、6診目を終えた時点で子宮内膜の厚さが10ミリまで改善する。
その後、1度だけ人工授精をするも陰性。
また、「卵胞が26〜30ミリ以上に育っているにも関わらず排卵が起きない」というため、改めて検査をする必要性と体外受精にステップアップを考えているということで転院を勧める。
転院先の病院で検査をすると多嚢胞性卵巣症候群であることが判明。
10月より体外受精に向けての採卵の準備を始め、11月に採卵を行うが子宮内膜の厚さも15ミリと十分すぎる厚さあり。
2月に凍結胚した胚盤胞を移植し、陽性判定が出る。
子宮内膜が厚くなるためには血液を子宮に集める必要があります。
しかし、陰虚体質により必要な血液を集めることができないために子宮内膜が厚くならないと考えました。
そのため、鍼灸治療では腎陰虚を改善するための治療を行っていったところ、2か月弱で子宮内膜の厚さは10ミリまで改善することができました。
その後、多嚢胞性卵巣症候群であることが判明しましたが、それほど悪い状態ではありませんでした。
鍼灸治療も体外受精に向けた治療に切り替え、移植前日にも鍼灸治療を行ったところ1回目の体外受精にて妊娠することができました。
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