多発型脱毛症の鍼灸治療の症例

多発型脱毛症の鍼灸治療の症例

多発型脱毛症の女性

当院での多発型脱毛症の鍼灸治療の症例をご紹介いたします。

 

【54歳女性】多発型脱毛症を発症した経緯

2017年6月来院。

2月ごろに抜け毛が気になりだし、3月に美容院に行った時に美容師から頭頂部に円形脱毛があることを指摘される。

大学病院を受診し、頭頂部以外にも大小合わせて20個ほどの脱毛があるため、医師からは多発型の脱毛症と診断される。

また、甲状腺の病気の疑いもあったため名古屋駅にある専門医の病院を受診し検査を受けるが、甲状腺は特に問題はなかった。

セファランチン、フェキソフェナジン、フロジン、アンテベートローションを使用して治療を開始。

脱毛自体は収まるが、4か月たってもなかなか発毛が見られないため当院を受診される。

【既往歴】

  • 幼少期から背中に湿疹あり
  • 子宮筋腫
  • 緑内障※正常眼圧
  • 花粉症

 

その他の自覚症状

疲れやすい、かすみ目、疲れ目、揺れるようなめまい、乾燥肌、便秘気味、乗り物酔い、冷え性、白髪が増えた、ホットフラッシュ、足腰の弱りなど

  • 脈診:沈細弱
  • 舌診:淡暗色、歯痕あり、はんどん
  • 気色診:肝胆白抜け
  • 腹診:全体的に虚軟

 

弁証および治療について

弁証:肝腎陰虚証による多発型脱毛症

治療ペースは最初の2か月は週2回のペースで治療を行い、以後は週1回のペースで行っていく。

13診目から脱毛部に産毛が生えてくる。

18診目には脱毛部からしっかりと発毛が始まる。

22診目には一番大きな脱毛部の状態はほぼ整ったが、左側頭部にある小さな脱毛箇所だけまだ整わない。

また、緑内障の定期健診で眼圧検査を受けると眼圧が下がっていた。

27診目には脱毛箇所はすべて無くなったため治療は終了。

円形脱毛症についてはこちら

 

考察

円形脱毛症の多くはストレスが原因で発症しますが、問診でも身体の状態を見てもストレスをため込んでいる状態ではありませんでした。

また、西洋医学的には甲状腺の機能が低下することで脱毛症が起きることもありますが、この疑いもありませんでした。

そのため、総合的に考えるとすでに閉経もしており、腎虚という状態からも女性ホルモンのバランスが乱れていることが原因となっていると考えました。

鍼灸治療では腎を補うための治療と脱毛箇所への鍼施術を行っていったところ、約半年で改善することができました。

円形脱毛症と甲状腺の関係についてはこちら



プロフィール
【国家資格】
はり師、きゅう師、あん摩・マッサージ・指圧師

【鍼灸師になったきっかけ】
小学校から専門学校までバスケットボールをしており、高校時代に某高校のバスケットボール部のトレーナーをしている方の鍼灸院に怪我の治療でお世話になったことがきっかけ。
高校卒業後はスポーツトレーナーを目指し、トライデントスポーツ健康科学専門学校※現名古屋平成看護医療専門学校に通い、卒業後に名古屋鍼灸学校にてはり師、きゅう師、あん摩・マッサージ・指圧師国家資格を取得。
現在は不妊症をはじめとした婦人科疾患や皮膚疾患、精神疾患などの治療に力を入れております。

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