皮膚カンジタ症の鍼灸治療の症例

皮膚カンジタ症の鍼灸治療の症例

カンジタ皮膚炎

当院での皮膚カンジタ症の鍼灸治療の症例をご紹介いたします。

 

【37歳男性】鍼灸治療を始めるまでの経緯

両掌に湿疹ができ、さらには爪から膿みが出てきていることに気が付く。

総合病院の皮膚科を受診すると念のため泌尿器科も受診するよう指示が出たため、泌尿器科も受診するとカンジタに感染していることが判明する。

また、後日パートナーの女性にも事情を説明し、検査を受けてもらうと無症状ではあるもののカンジタに感染していることが判明する。

病院での治療としては菌が全身に回らないようにするため2日間にかけての点滴を行い、塗り薬を処方される。

1週間経過したが変化がないため、強めの点滴を行なうと副作用のため身体がだるくなる。

鍼でなんとかならないかということで来院される。

 

その他の自覚症状

アトピー性皮膚炎、腰痛、陰部のかゆみ

  • 脈診:沈弦滑数
  • 舌診:紅舌、黄じ苔、舌辺無苔

 

弁証および治療について

カンジタ皮膚炎の改善例

肝胆湿熱証による皮膚カンジタ症

右行間穴のみ使用。

治療後は身体がスッキリした感じがあり、脈が落ち着く。

3日ほどすると徐々に変化が現れ、1週間後にはかなりきれいな状態にまで変化が見られたため、鍼灸治療は2回で終了。

 

考察

今回の原因はパートナーがカンジタの無症状キャリアという状況の中での性行為が原因でした。

鍼灸治療では肝胆湿熱証と考え、行間穴で湿熱を取る治療を行ったところ、非常に良い結果となりました。

また、今回の治療結果が良かった1つの理由としては比較的早期に治療を開始することができたことです。

もし、薬での治療を優先し、感染後1~2か月後に鍼灸治療を開始していた場合は改善はできたかもしれませんが、ここまで早期の改善は見込めなかったと思います。

ただし、医師の診断は必要となるため、かならず病院は受診していただく必要はあります。

また、一番大切なことは感染しないことであることは言うまでもありません。

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プロフィール

【国家資格】
はり師、きゅう師、あん摩・マッサージ・指圧師

【鍼灸師になったきっかけ】
小学校から専門学校までバスケットボールをしており、高校時代に某高校のバスケットボール部のトレーナーをしている方の鍼灸院に怪我の治療でお世話になったことがきっかけ。
高校卒業後はスポーツトレーナーを目指し、トライデントスポーツ健康科学専門学校※現名古屋平成看護医療専門学校に通い、卒業後に名古屋鍼灸学校にて2009年にはり師、きゅう師、あん摩・マッサージ・指圧師国家資格を取得。
現在は不妊症をはじめとした婦人科疾患や皮膚疾患、精神疾患などの治療に力を入れております。

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