【要注意】メニエール病は水をたくさん飲むと改善するとは限らない!

蓬祥鍼灸院の長谷川です。

メニエール病で水をたくさん飲むように医師から指示されてるけどなかなか改善されない、または水をたくさん飲むとメニエールの症状が酷くなるとお困りではありませんか?

耳鼻科でメニエール病と診断されるとかなりの確率で「水をたくさん飲むように」という指導がされます。

今回はメニエール病は水をたくさん飲めば改善されるわけではない理由やなぜ水をたくさん飲むと改善されると言われているかについて鍼灸師が解説していきます。

【要注意】メニエール病は水をたくさん飲むと改善するとは限らない!

ペットボトルの水

メニエール病になってしまい、水をたくさん飲むようにしているがなかなか改善されない方は「水」が原因でメニエール病を発症しているかもしれません。

 

たかが水でも毒になる

まず知っていただきたいのが、たかが水でも毒になる可能性があるということです。

人体の60%は水分でできていると言われていますが、これは西洋医学でも東洋医学でも毒になることがあります。

西洋医学では「水中毒」と言われ、大量に水を飲むことで低ナトリウム血漿になってしまう状態になりますが、一気に5リットルほど飲む必要があるため、そうそうなるものではありません。

しかし、東洋医学では「水毒や水滞、または湿邪」という体に余分な水分がたまった状態(体質)があります。

この体質によりメニエール病を発症しているのであればそれは逆効果ということになります。

 

メニエール病は水分代謝の悪い体質も関与する

メニエール病は水分代謝の悪い体質も関係してきます。

先ほどの水毒や水滞という体質ですが水を飲みすぎる事でもなりますが、水分代謝が悪い場合でも起きてきます。

東洋医学的には水分代謝に関係する臓器は肺・脾・腎・膀胱・三焦の5つになりますが、特に水の運搬に関与する脾の弱りが起きていると水分代謝が悪くなってしまいます。

では脾とは現代医学ではどの臓器のことを指すのかというと胃腸系になります。

つまり、胃腸が弱っている方は水を飲み過ぎない方が良いということになります。

 

舌の状態で水分量を確認する方法

自分の身体が水の取りすぎかどうかを知る方法としては最も簡単なのは舌を見ることです。

舌を見て以下のような状態であれば水の取り過ぎ、または胃腸が弱っているということになります。

  • 舌がぼてっとしている
  • 舌に白い苔がべったりとついている
  • 舌の縁に歯形が付いている
  • 舌の苔の一部が剥がれている

こういった舌が見られる場合は水分の取り過ぎには要注意です。

 

もちろん水分を摂った方が良い場合もある

メニエール病は水ををたくさん飲めば良いわけではありませんが、もちろん水分摂った方が良い場合もあります。

それが「陰虚」という体の水分が不足していることにより体の熱が強くなり、この時に発生する上昇気流が原因でメニエールを発症している場合です。

  • 普段の生活で水分をあまり摂らない
  • 舌の表面に苔がなく、鏡のように光沢がある
  • 舌の色全体の赤みが強い

このような舌の場合は陰虚の可能性が高くなります。

 

メニエール病が水分を多くとることを推奨される理由

水を飲む女性

メニエール病になると水分をたくさん摂るように指示される理由は以下2点になります。

  • 水をたくさん飲むことで内リンパ水腫が改善するとされている
  • 脱水やストレスで抗利尿ホルモンが増加する

 

水をたくさん飲むことで内リンパ水腫が改善するとされている

メニエール病は耳の内耳という部分にできた内リンパ水腫が原因とされています。

そこで、北里大学医学部ではメニエール病の患者122人に男性は2~2.5リットル、女性は1.5~2リットルの水分を毎日飲んでもらったところ、95%(115.9人)の患者で1回もめまいが起きなくなったそうです。

ここから「水分摂取療法」という水をたくさん飲むとメニエール病が改善すると言われるようになっています。

また、以前はメニエール病の場合は水分はできるだけ控えた方が良い。と言われていたが、なかなか改善しないことに加え、真逆の考え方である水をたくさん飲むことで95%の患者で改善が見られたため、今ではこのような指導がされるようになったようです。

「水分摂取療法」でメニエール病のめまいは95%改善する

 

脱水やストレスで抗利尿ホルモンが増加する

もう1つの理由が脱水やストレスで抗利尿ホルモンが増加するということです。

抗利尿ホルモンというのは脳の下垂体後要から分泌される「バゾプレッシン」というホルモンになります。

このホルモンが分泌されると尿を作る作用が抑えられることになります。

尿が作られにくくなるということは体の中の水分が排出されないことになり、内リンパ水腫を引き起こしていまうという研究結果に至ったそうです。

 

水毒(水滞、または湿邪)が原因で起きるめまいのセルフケア

ジムで汗を拭きながら会話する男女

水を飲み過ぎるとめまいが悪化する場合は水毒(水滞、湿邪)が原因でめまいが起きている可能性が高くなります。

このような場合のセルフケアをご紹介いたします。

  • 運動で汗をかく
  • 胃腸を整えるツボへのお灸
  • 暴飲暴食をしない

 

運動で汗をかく

水毒とは体に余分な水分がたまった状態であるため、この状態を改善するためにも運動をして汗をしっかりかくようにしましょう。

ただし、体に余分な水分がたまっているからと言って、運動中や運動後に全く水分を摂らないというのは脱水症状を引き起こすことになりかねないため注意が必要です。

 

胃腸を整えるツボへのお灸

体に余分な水がたまっていしまう原因は水の取りすぎもあれば、水を運搬する力の低下していることも関係してきます。

そのため、この水の運搬を行っている脾胃の働きを改善するために以下のツボへのお灸をおすすめいたします。

  • 足三里
  • 陰陵泉
  • 太白
  • 豊隆
  • 中脘

 

暴飲暴食をしない

水毒は特に梅雨や夏場に起きやすいという特徴がありますが、これは日本の湿度も関係してきます。

また、このような時期と言えばお酒が好きな方は暑い中でのビールやバーベキューなどで暴飲暴食になりがちでもあります。

そのため、外からの湿気に加えて、飲食による胃腸へのダメージが加わりさらに水滞を引き起こしやすくなります。

そのため、暴飲暴食は控えるようにしましょう。

 

まとめ

当院でもメニエール病でお困りの方は来院されますが、水分をたくさん摂るように指導されている方がほとんどです。

しかし、本当に誰でも水をたくさん飲めば改善されるのであれば鍼灸治療を受けに来ることはないと考えています。

実際に体を東洋医学の面からみていくと、水の取りすぎであったり、胃腸が弱っていることも多々あるため、こういった体質の方には水の飲み過ぎには注意してもらうようにしています。

だからと言って鍼灸治療で必ず改善するかと言われればやはり個人差があるのも事実になります。

もし、メニエール病で水をたくさん飲んでも改善されなかったり、逆にめまいなどが悪化する場合は水分摂取量を控えてみてください。

また、メニエール病はストレスとの関係も深いため、ストレス発散と鍼灸治療も検討してみてください。

当院の鍼灸治療でメニエール病が改善された患者様の声



プロフィール
【取得資格】
はり師、きゅう師、あん摩・マッサージ・指圧師

【鍼灸師になったきっかけ】
小学校から専門学校までバスケットボールをしており、高校時代に某高校のバスケットボール部のトレーナーをしている方の鍼灸院に怪我の治療でお世話になったことがきっかけ。
高校卒業後はスポーツトレーナーを目指し、トライデントスポーツ健康科学専門学校※現名古屋平成看護医療専門学校に通い、卒業後に名古屋鍼灸学校にてはり師、きゅう師、あん摩・マッサージ・指圧師国家資格を取得。
現在は不妊症をはじめとした婦人科疾患や皮膚疾患、精神疾患などの治療に力を入れております。

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