【女性が抑えておきたいツボ】三陰交が婦人科疾患に効果がある理由

生理痛や不妊などの婦人科疾患でお悩みで、少しでも改善するためにお灸をしたいけど、三陰交というツボがなぜ効果があるのか疑問に思っていませんか?

三陰交は婦人科疾患の特交穴と言われ、婦人科疾患に対しての進級治療の際にはかなりの頻度で使用されるツボになります。

本記事では現役の鍼灸師が三陰交が生理痛、不妊、更年期障害などの婦人科疾患に効果がある理由やツボの場所、名前の由来などについて解説していきます。

【女性が抑えておきたいツボ】三陰交が婦人科疾患に効果がある理由

三陰交へお灸をする女性

三陰交は婦人科疾患の治療の際によく使用されるツボでもあり、自宅でのセルフ灸でもおすすめとして紹介されるツボになります。

そのため、女性の方はしっかりと抑えておきましょう。

 

まずは抑えておくべき三陰交の効果

三陰交の効果は一般的には生理痛、生理不順、不妊、不正出血、更年期障害、足の冷え、子宮内膜症、膀胱炎、尿道炎などと言われています。

しかし、本来の三陰交のツボの効果は以下になります。

  • 活血化瘀:血行促進
  • 清熱涼血:熱を取る
  • 補血:血を補う

三陰交の効果は上記のような効果になります。

この3つの効果の中で特に婦人科疾患と関係が深いのが「活血化瘀(かっけつかお)」という効果になります。

婦人科疾患の多くは瘀血(おけつ)と言われるドロドロした血液が骨盤内に溜まってしまうことで起きると考えられます。

そのため、この瘀血を取り除く目的で三陰交というツボが使用されます。

※瘀血がたまっている方は舌の裏の静脈が太くなっていたり、舌全体が赤紫や赤黒くなっています。

また、三陰交とよく似た効果があるツボとしては「血海」というツボも存在します。

ただし、実際には婦人科疾患だからと言って三陰交を使えば改善されるわけではありません。
三陰交を一切使わずに改善することもあるため、東洋医学の観点からの体質分析が重要となります。

 

三陰交と婦人科疾患の関係

三陰交と婦人科疾患の関係は気の流れ道である経絡が関係してきます。

婦人科疾患というのは生殖器である子宮と卵巣の問題で起きる疾患ですが、三陰交は足の太陰脾経という経絡上にあるツボになり、この足の太陰脾経の経絡が胞宮(子宮)を通過するために婦人科疾患に効果があるとされています。

実際に生理痛がある女性の三陰交を押すと、大半の方で圧痛が出ています。

そのため、三陰交は治療もできますが、あまりにも痛みが強い場合は子宮筋腫や子宮内膜症などの診断点にもなるツボになります。

エレベーターのボタンを押すぐらいの力加減で押した時に激痛があるようでしたら、婦人科を受診してみることをおすすめします。

【生理痛は東洋医学ではどのように考えるか?】 

 

三陰交というツボの名前の由来

三陰交の名前の由来は「3つの陰経が交わる」という意味があります。

【3つの陰経】

  • 足の太陰脾経
  • 足の厥陰肝経
  • 足の少陰腎経

上記3つの経絡が交わる部分のツボということで三陰交という名前が付いています。

また、この3つの経絡はすべて胞宮(子宮)を通過しているため、婦人科疾患とのかかわりが大きくなります。

また、別名として「婦人の三里」とも言われます。

 

三陰交の場所

三陰交の取り方

三陰交の場所は「足の内くるぶしから3寸、脛骨内側縁の骨際」となります。

ここで出てくる3寸という表現ですが、人差し指から小指までの4本分になり、人差し指の第2関節~小指の第1関節になります。

そのため、内くるぶしの頂点に人差し指の第2関節を当てた時に小指の第1関節が当たる場所の骨の際が三陰交になります。

押すと痛みであったり、凹んだ感覚があるので比較的わかりやすいかと思います。

 

三陰交は陣痛にも効果があるかどうか?

出産まじかの妊婦

三陰交が婦人科疾患に対して効果がある理由以外にも女性にとってはもう1つ気になることがあると思います。

それが陣痛に関してです。

陣痛に対して三陰交が効果があるのかについてお話していきます。

 

陣痛を和らげる効果は多少は効果が期待できる

出産時に起きる陣痛ですが、中には陣痛が怖かったり、痛いのが嫌だから三陰交を使えば少しは楽にならないか?という考えを持たれる方もいるかもしれません。

この問題に関しては私個人の考えとしては陣痛の痛みはすべての方ではありませんが、人によっては効果があるかも?という感じです。

実際に私自身が出産を経験できれば喜んで自分で試しますが、私は男なので試すことができません。

かといって鍼灸院に「陣痛を少しでも和らげたいから」という理由で来院される方はまずいないでしょう。

しかし、この問題に関しては学会でも報告されているようで、分娩期に三陰交への指圧やお灸をすることで陣痛緩和に効果があったそうです。

【産痛緩和の効果】は、高橋ら(1995)が約 80%以上で関元兪・小腸兪・次膠の経穴が効果的であると報告した。また Chung(2003)は、至陰・合谷も産痛緩和に効果があったと述べている。

更に 3 文献で、三陰交への刺激は産痛緩和に効果があると報告されている(Lee,2004,Kashanian/2010,Hjejmstedt、2010)。

【分娩期における指圧・お灸の効果についての文献検討】

 

陣痛を促進する効果も期待できる

陣痛の緩和に効果が期待できますが、三陰交は陣痛を促進する効果も期待できます。

三陰交は子宮と関係があるツボであることは理解していただけたかと思いますが、個人差はあれど三陰交へ刺激を加えることで子宮の収縮を促すことができます。

これは通常の月経時にも子宮内の血液をしっかりと体外に排出させるために三陰交を使用しますが、これと同じような意味合いになります。

また、陣痛を促すという意味では「至陰」というツボもこのような効果があります。

 

妊娠中の三陰交の刺激は流産しないのか?

三陰交を刺激すると子宮が収縮するのであれば、妊娠初期や妊娠中に三陰交への刺激は流産の危険性があるため控えた方が良いということになるのでは?という疑問が生じてきます。

この問題は三陰交を刺激して流産するということはまずありえないと言えます。

実際に私は妊娠初期の方にも三陰交は使用していますし、逆子治療で来られる方にも三陰交は使用していますが、流産してしまったということはありません。

中には流産の危険性があるため使わないという鍼灸師ももちろんいますが、めちゃくちゃなことをしなければまず問題ありません。

 

妊娠中に三陰交にお灸をすることで安産になるとされている

妊娠中に三陰交へお灸をすることは安産に繋がります。

これは昔から「安産灸」と言われているもので、安定期に入ってから毎日行うことで安産につながるとされています。

使用するのはドラッグストアで買うことができる千年灸でOKです。

【安産灸ネットワーク】

 

まとめ

三陰交というツボは生理痛をはじめ、不妊、更年期障害などの婦人科疾患に対して非常に効果のあるツボのため、女性の方なら絶対に抑えておきたいツボになります。

また、抑えておくだけではなく普段から千年灸をすることによるセルフケアをすることで女性特有の身体の不調をケアすることができます。

気になる方は是非とも三陰交へのセルフ灸を行ってみてください。

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