不正出血の鍼灸治療 名古屋市中川区高畑の蓬祥鍼灸院

適応疾患

不正出血の鍼灸治療名古屋市中川区高畑の蓬祥鍼灸院

不正出血について

お腹を押さえる女性

月経以外の時期に生理のような出血が起きることを不正出血と言います。

出血量は少量の時もあれば大量に出血することもあるので、日常生活にも影響が出てきます。

また、不正出血が起きると女性は通常毎月一定量の血液を体外に出していますが、消耗する血液量が増えるため貧血になりやすくなるという問題が起きてきます。

不正出血を引き起こす原因は様々あり、重篤な病気が隠れていることもあるため注意が必要になってきます。

 

不正出血の種類

不正出血が起きると「病気」を意識してしまうかもしれませんが、病気の場合もあれば病気ではない場合もあります。

不正出血には大きく分けると3つの種類があります。



【機能性出血】

機能性出血というのは主にホルモンバランスの乱れにより起きる出血のことになります。

ストレス、更年期、生理が始まったばかりでホルモンバランスが安定していないことによる出血になります。

通常の生理ではホルモンにより子宮内膜が厚くなり、妊娠しなければ厚くなった内膜がはがれることで出血します。

しか、このホルモンバランスが乱れることにより出血が起きてしまうのが機能性出血となります。

特にストレスにより出血する場合はこの機能性出血である可能性が高くなります。

病気かと言われれば、病気とは言えない状態になります。



【器質性出血】

器質性出血とは子宮や卵巣、膣などに炎症や腫瘍(筋腫や嚢腫)、ガンがあるために起きる出血になります。

元々、子宮筋腫、卵巣嚢腫などが分かっている場合は不正出血の原因はこの器質性出血となります。

しかし、初めて不正出血が起きた場合は機能性か器質性か分からないため、まずは婦人科を受診するようにしましょう。



【その他の不正出血】

不正出血には機能性にも器質性にも当てはまらない不正出血があります。

  • 妊娠による着床出血
  • 排卵出血
  • 膣内の傷

こういったことでも出血が見られますが、これらに関しても不正出血に該当します。

 

不正出血の治療

不正出血の治療は原因に合わせた治療が行われます。

不正出血の治療法は原因が器質的、または機能的なのかで変わってきます。

ストレスによる不正出血の場合は治療はホルモンバランスを整える治療が行われます。

また、出血による貧血が酷い場合では鉄剤が処方されることもあります。

不正出血の原因が器質的となる他の婦人科疾患であれば、問題となっている病気の治療をすることになります。

もし、ガンやポリープなどが原因で不正出血が起きている場合は手術をするかどうかというお話にもなるため、医師としっかり相談する必要があります。

 

不正出血に対する鍼灸治療

鍼灸治療を受ける人

不正出血が鍼灸治療でも改善可能ということはあまり知られていないかもしれませんが、機能性出血であれば鍼灸治療でも改善することは可能となります。

 

不正出血に対する鍼灸治療の効果

不正出血に対する鍼灸治療は機能性出血であるストレスや更年期などによるホルモンバランスの乱れによる不正出血に対して効果的な治療法になります。

鍼灸治療は鍼を打つことにより、自律神経を整えることができます。

そのため、ストレスや更年期により乱れた自律神経を整えることにより、ホルモンバランスの乱れを改善することができます。

また、当院のように東洋医学の理論に基づき治療をしている鍼灸院では、不正出血が起きている原因を東洋医学の観点から分析し、体質改善を行うことで不正出血を改善していきます。

当院でも婦人科で治療をしてもなかなか改善されず、貧血状態になってしまった方の治療を何名もしたことがあります。

ストレスや更年期による不正出血の治療はそれほど難しいわけではないため、治療の選択肢としてもお考えいただければいいかと思います。

器質性出血に関しては筋腫、子宮内膜症などの場合は個人差はありますが鍼灸でも改善することは可能となります。

しかし、時間がかかると考えいただいた方が良いでしょう。

特にガンによる不正出血の場合は鍼灸治療を受けている場合ではありません。

 

東洋医学での不正出血の考え方

東洋医学では不正出血は「崩漏」と言います。

「崩」は激しい出血という意味になり、「漏」はダラダラと出血するという意味になります。

そして、東洋医学での不正出血の考え方はこのことから大きく分けて2つの考え方があります。

  • 脾の弱り

不正出血が起きる原因としてはこのどちらかであることが多くなります。

それぞれについて説明していきます。

 

【脾の弱りによる不正出血】

脾とは消化器系のことになりますが、消化器系が弱ることでも不正出血が起きることになります。

  • 気・血・水を作り出す(消化・吸収)
  • 気・血・水の運搬(運化)
  • 血が血管からあふれないようにする(統血)

脾にはこのような働きがありますが、脾が弱ることでこの中の「統血作用」が低下することで不正出血が起きることになります。

この場合の不正出血としては出血は鮮紅色、ダラダラと続くのが特徴的になります。

その他、食欲低下、疲れやすい、倦怠感、下痢などの症状が出てきます。

脾の弱りはストレスによっても引き起こされますが、考え込みやすい性格であったり、運動不足、食べ過ぎなどが原因でも起きることになります。

 

【熱による不正出血】

ストレス過多により体が熱を持つことで血が煮えたぎることになります。

水を温め続けることで沸騰し鍋から水があふれかえるように、血液も同じように体が熱を持ち続けることで血液も熱を持ってしまいます。

この状態を「血熱」と言い、あらゆる個所から出血を起こしやすくなります。

そのため、不正出血はもちろんですが、血便、血尿、鼻血、月経過多、発熱、喉の渇きなどの症状が出てくることになります。

不正出血の場合は深紅色で量が多いという特徴があります。

 

不正出血に対する鍼灸治療の症例

30代女性。

仕事のストレスから不正出血が起きるようになる。

また、不正出血が起きる少し前からめまい、不眠といった症状も出てきている。

出血量はそれほど多いわけではなく、ダラダラと少量の出血が続いており、貧血も指摘されているため鉄剤を処方されている。

婦人科では補中益気湯を処方されている。

  • 脈診:沈細弱脈
  • 舌診:淡白舌、やや歯痕あり
  • 腹診:腹部全体に冷えあり

【弁証】:脾不統血いよる不正出血

治療は背中のツボに置鍼15分、足のツボにお灸を31壮ずつ行う。

翌週に来院されると不正出血は治療後から止まっているため、同治療を行い治療を終了とする。

【考察】

婦人科では補中益気湯を処方されておりましたが、この漢方薬は脾気虚に対して効果のある漢方薬になります。

この方の不正出血も脾の弱りによるものでしたが、脾気虚証ではなく脾不統血証による出血となります。

そのため、証(体質)が違うため補中益気湯では効果がなかったことになります。

鍼灸治療では脾不統血に対する施術に加えて、足のツボに対して整えの灸というツボの左右差を整えるためのお灸を行ったところ不正出血は止まりました。

その他の不正出血に対する鍼灸治療の症例

 

まとめ

ストレスによる不正出血は割とよく見られますが、中には病院で治療を行ってもなかなか良くならない方もいらっしゃいます。

こういった場合は鍼灸治療も試してみてはいかがでしょうか?

すべての方ではありませんが、ストレスによる不正出血の治療は私個人としては1回の治療でも止まることは経験しているため、非常に効果的な治療法だと感じています。

ただし、器質的な問題で起きている不正出血の場合は時間がかかったり、鍼灸治療では治療できないこともあるため注意が必要です。

プロフィール


【国家資格】

はり師、きゅう師、あん摩・マッサージ・指圧師

【鍼灸師になったきっかけ】

小学校から専門学校までバスケットボールをしており、高校時代に某高校のバスケットボール部のトレーナーをしている方の鍼灸院に怪我の治療でお世話になったことがきっかけ。
高校卒業後はスポーツトレーナーを目指し、トライデントスポーツ健康科学専門学校※現名古屋平成看護医療専門学校に通い、卒業後に名古屋鍼灸学校にて2009年にはり師、きゅう師、あん摩・マッサージ・指圧師国家資格を取得。
現在は不妊症をはじめとした婦人科疾患や皮膚疾患、精神疾患などの治療に力を入れております。

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