子宮内膜症は現代の女性には多く見られる婦人科疾患ですが、子宮内膜症でも妊娠できるかどうか気になる方も多いかと思います。
子宮内膜症でも妊娠できるか?どんな治療をがあるのか?鍼灸治療や漢方薬での治療はどうか?など色々と疑問があるかと思いますが、今現在、子宮内膜症で妊活中の方やこれから考えている方のこういった疑問が少しでも解決できればと思います。
コンテンツ
子宮内膜症は20代~40代の女性に多くみられる婦人科疾患になりますが、この年代の女性にとって気になるのが、子宮内膜症でも妊娠できるかどうかという問題です。
結婚前の早い段階から見つかっていればすでに治療をしている方もいるかもしれませんが、結婚してしばらくしてもなかなか妊娠できないために検査をして子宮内膜症が発覚した方にとっては特に気になる問題ではないかと思います。
結論から申し上げますと、子宮内膜症は直接的な不妊症の原因になるわけではないので特に治療をしなくても妊娠することは可能となります。
子宮内膜症は直接的には不妊症の原因にはならないため、生理痛が主な症状の場合は特別な治療が必要となることはありません。この場合は痛み止めの薬を使用しながらタイミングをとっていき、場合によっては徐々にステップアップしていくことになります。
治療が必要なケースとしては
子宮内膜症でもこういった病気になってしまっているケースの場合にはしっかりと治療することを考える必要があります。
子宮内膜症は直接的には不妊症の原因にはなりませんが、間接的に不妊症の原因となります。この間接的な原因となるのが先ほどのチョコレート嚢胞、子宮腺筋症、他の臓器との癒着になります。
では、なぜこの3つが不妊症の原因となるのかというと、卵巣、子宮内膜、卵管への影響があります。
チョコレート嚢胞とは子宮内膜症が卵巣の中にできることにより本来体外に排出される血液が卵巣内に溜まり、チョコレートのような色をした古い血液がたまった状態になります。
この状態が続いてしまうことで卵巣機能の低下をまねき、排卵障害や卵子の質の低下してしまうことになります。
子宮腺筋症は子宮の筋肉の中に子宮内膜症ができてしまった状態になりますが、子宮腺筋症にり酷くなると病巣部分の子宮内膜が肥厚してしまい、受精卵が着床しづらくなってしまいます。
【子宮の構造】
子宮内膜症の厄介なのが他の臓器との癒着を起こしてしまうことです。
癒着を起こすと激しい生理痛の原因にもなりますが、何よりも卵管が狭くなってしまい卵子や受精卵が卵管をうまく通過することができなくなってしまいます。
子宮内膜症の治療に関しては別の記事にて書いておりますのでそちらを参照ください。
子宮内膜症ってどんな病気?治療法は?【鍼灸治療の効果について】
こちらでは子宮内膜症と不妊治療に関してのリスクなどについて書いていきますので、ご自身が納得できる選択をしましょう。
また、不妊治療を進めていく上ではタイミング法から始まり、人工授精、体外受精、顕微授精とステップアップしていきますが、卵巣の状態や年齢によっては体外受精からスタートとなることもあります。
チョコレート嚢胞は5センチ以上になると手術の対象になってきますが、手術をすることにより人によってはリスクを背負うことになります。
そのリスクというのが卵巣機能の著しい低下になります。
当院にも以前チョコレート嚢胞の手術後に卵巣機能が低下してしまい20代後半という年齢にもかかわらず、いつ閉経してもおかしくない状態になってしまった方がいらっしゃいました。
幸いにも鍼灸治療と顕微受精により子供を授かることができましたが、極一部の方ではこのようなことが起きる可能性があることは知っておきましょう。
基本的には手術をしても大丈夫ですが、念のため手術前に採卵を済ませておくようにしましょう。また、チョコレート嚢胞は再発のリスクもあるため、手術後は体外受精からスタートすることもあります。
ピルを使用する場合は生理を強制的に止めることになるため、いったん妊活は中止ということになります。
子宮内膜症は生理がある以上は少しづつではありますが悪化する傾向にあります。
ピルを使用する場合は約半年ほど使用することになるため、すぐにでも子供が欲しいと考えている方には選択しづらい治療法かもしれんせんが、少しでも子宮と卵巣を休めて状態を良くするためと考えましょう。
子宮内膜症による不妊治療に鍼灸治療や漢方薬を選択される方は意外と多く、実際に当院にもこういった方は多くいらっしゃいます。
鍼灸治療や漢方薬を選択される方はできるだけ手術を避けたい方やピルを使用したくない方になりますが、鍼灸や漢方薬での治療を考えるのはケースバイケースとなります。
鍼灸や漢方薬での治療は手術後の再発防止や妊娠に向けた体質改善のために取り入れることができます。
また、子宮内膜症があるが手術の適応とならない場合は鍼灸や漢方薬で妊娠に向けた体質改善とともに、生理痛の痛みを緩和させる治療を行っていきます。
チョコレート嚢胞や子宮内膜症や子宮腺筋症などで激しい生理痛がある場合や高齢の場合、手術が必要な場合は思いきって手術を選択しましょう。
特にチョコレート嚢胞は大きくなりすぎると破裂する危険性もあります。
子宮内膜症の方でも妊娠している方はたくさんいらっしゃいますので、治療をしっかりと行っていけば妊娠することは可能となります。
ただし、どのような治療を選択するかというのは一人ひとりの子宮や卵巣、年齢などから考えていかなければいけません。手術はできるだけしたくないと思っても、手術をした方が結果的には早く妊娠することができることもあります。
そのため、ご自身の状態を考えて納得できる治療法を考えるようにしましょう。
五十肩とは50歳前後の中年期に起きる肩の痛みで、「肩関節周囲炎」と言われる肩関節周囲の組織の退行変性が原因となる。 この五十肩は片側に発症し、夜間痛(夜に痛みが増す)も起きるため、睡眠にも影響が出てくる。 また、五十肩は[…]
こんにちは。蓬祥鍼灸院の長谷川です。 妊娠希望の方の多くは基礎体温表をつけていらっしゃるかと思いますが、この基礎体温にある変化が起きると妊娠している可能性が高くなることがあります。 それが、基礎体温の2段階での上昇になり[…]
こんにちは。 名古屋の蓬祥鍼灸院の長谷川です。 「よく治療院名は何て読むんですか?」と聞かれますが、「ほうしょう」と読みます。 当院にはうつ病でお悩みの方が男女問わず来院されますが、西洋医学でうつ病と診断されていてもやは[…]
50代 女性 主訴:両膝の痛み 半年前から両膝に激痛があり、整形外科でレントゲンを撮るも異常なく、医師からは加齢によるものと、体重の増加を指摘される。 病院での処置は水が溜まっているため水を抜くだけ。 以後、1週間から1[…]