毎年春先に起きるパニック障害の症例

30代 女性 パニック障害

【現病歴と既往歴】
5年前に結婚したことによる引越しと新しい会社に就職したことがきっかけで、引っ越し後2週間でパニック障害を発症。
症状は息苦しさ、動悸、不安感、頭が重くなるなど。
心療内科にて服薬での治療とカウンセリングでの治療を始めると症状は秋頃にはほぼなくなってくる。しかし、翌年の春に再度、同様の症状が出てくる。
この頃に妊娠が発覚したため、薬が使用できないために会社を休むことにする。
出産は地元にて行い産後は実家にて生活していたが、子供の夜鳴きが酷かったことが原因で産後半年ごろから産後うつになるが、睡眠薬を使用と半年ほど子供と離れて生活したことで回復する。
春に仕事に復帰するが、再度漠然とした不安感に襲われるようになるが、秋頃になると自然と不安感はなくなる。
このようなことが毎年起きるようになるが、今では年中睡眠薬を飲んでいる。

脈診:沈弦やや数脈
舌診:淡白舌、薄白苔
腹診:全体的に虚軟、右肝相火にやや邪あり

弁証および治療について

心脾両虚証によるパニック症状および不眠症

治療は左神門穴と左足三里穴を基本として治療を行い、また足三里にはお灸を行ない、治療ペースは週1回を基本として行なう。
1月から治療を開始するが、春になっても今までのような症状は出ないために治療ペースを2週間に1回に変更する。
週2回のペースに変えてから職場での部署移動があり以前よりも忙しくなるが症状は出ていない。
現在は月1回ほどのペースで体調管理をしています。

考察

パニック障害の多くは肝鬱化火という過度のストレスにより発症することが多くなります。この方は結婚と転勤による生活環境の変化によるストレスからくる肝鬱化火による産後うつやパニック発作であると考えられますが、長期に及び脾が弱ることにより心血不足を引き起こし心脾両虚となったと考えられます。
そのため、神門穴で心血を補い心神の安定を図り、血を作り出す脾の働きを高めるために足三里への鍼とお灸により効果を上げました。

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