PMSに対する鍼灸治療の症例

38歳 女性 PMS(月経前症候群)による生理前の諸症状

PMSに対する鍼灸治療の症例

学生時代には生理前の体調不良はほとんど感じていなかったが、就職してから徐々に生理前になると体の不調が出てくるようになる。
症状は生理予定日の1週間ほど前からイライラ、気分の落ち込み、涙もろくなる、胸の張り、下腹部の張り、過食、便秘、体のだるさ、頭がボーっとする、肩こり、頭痛などの症状が出てくる。これらの症状は生理が来るとなくなり、身体的にも精神的にもスッキリする。
25歳頃に婦人科を受診し、ピルを処方され1年ほど服用していたが、不正出血が起きるようになったため服用を中止する。以後は特別治療を受けていなかった。
28歳で第1子を出産後は生理前の諸症状や生理痛はかなり軽くなるが、30歳頃から出産前のように生理1週間ほど前になると身体的にも精神的にもきつくなってしまい、子供や夫に当たってしまう。

体表観察、弁証、治療について

舌診:やや紅舌で舌尖~舌辺にかけて紅斑あり。微黄苔、舌裏怒張あり左>右
脈診:沈弦細でやや弱脈
腹診:胃土、脾募、左肺先、肝相火右>左、命門に邪あり、臍周囲すべてに圧痛あり

弁証:肝鬱化火によるPMS(月経前症候群)

治療は週1回を基本として行なうが、症状が出てくる時期のみ週2回にし、合谷、太衝、百会などから適宜1~2穴を選んで使用する。
初回の治療後から身体が少し元気になった感じがあり。また、足の冷えも気にならなくなる。
治療を始めてから約3週間後に生理が来るが、生理前の症状はとても軽く、身体も精神面も非常に楽になる。以後からは治療は週1回としてを継続して行なうが、調子はとてもよく過ごすことができるようになったため16診で治療を終了。

考察

PMSの発症の引き金となったのは就職によるストレスとなります。
ストレスにより肝気の流れが悪くなり肝鬱気滞証となり、のちに肝鬱化火証になることでPMSを発症しました。しかし、出産することにより今まで身体に溜まっていた邪気(熱邪)が体外に排出されたことにより産後は一時的ではありますが症状が軽減しました。しかし、育児ストレスにより再度同じ状況となったために再発したと考えます。
治療は清肝瀉火を目的として合谷、太衝、百会などで治療を行っていきました。

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