更年期障害の東洋医学での考え方とセルフケア

東洋医学の視点で考える更年期障害

当院でもご相談が多い更年期障害ですが、多くの方はまずは病院で治療を受けているがなかなか改善されないために鍼灸治療を選択される方が多くいらっしゃいます。
西洋医学では更年期とは卵巣機能が低下する45歳~55歳の約10年の間のことを言い、この時期に個人差はあるものの、様々な不定愁訴が現れてくることを更年期障害と言います。そして、西洋医学では更年期障害の原因は卵巣機能の低下によるエストロゲンという女性ホルモンの低下が原因とされています。
月経という生理現象があるため、女性の身体は男性以上に年齢による身体の変化が大きくなります。

kounenki

女性の年齢と身体の変化について

・六七(42歳)で皆顔はやつれ、髪は白くなり始める。
・七七(49歳)で任脈が虚し、太衝脈が衰え、天癸は涸れ、地道通じず、故に子供を作れない。(閉経)

では、東洋医学ではどのように考えるのでしょうか?
東洋医学では更年期障害の多くの原因は「腎虚」が関係してくると考えられます。

腎虚と更年期障害の関係とは?

東洋医学では子宮や卵巣などの生殖機能は腎との関わりが深いとされています。また、体の成長・発育とも関係があります。
そのため、加齢によって腎虚になることにより卵巣機能が低下することにより、更年期障害による様々な不定愁訴が出てきてしまうことになります。

なぜ腎虚になると様々な不定愁訴が出るのか?

腎虚になることにより不定愁訴が出てしまうか?というのが問題になりますが、これは東洋医学独特の内臓のバランスが関係してきます。
西洋医学では内臓と内臓の働きは基本的には切り分けて考えられます。その証拠が診療科が分かれていることです。
しかし、東洋医学では内臓と内臓はつながりを持っているという関係があるため、1つの臓器に異常が現れることにより、他の臓器にも異常が現れるという考えがあります。

image6

少しでも症状を改善するための更年期障害のセルフケアは?

更年期障害の不定愁訴を少しでも改善するためにはストレスを溜めない、体を休める、睡眠をしっかりと取る、食生活改善、お灸などがあります。

ストレスを溜めない

更年期の時期はちょうど子供が反抗期の時期であったり、親の介護の問題などが出てくる時期でもあるため、何かとストレスが溜まりやすくなります。しっかりとストレスを発散して溜め込まないようにしましょう。

体を休める

仕事や家事、子供のこと、親の介護など色々と大変な時期でもあるため無理をしすぎている方も多く見受けられます。休む時は体をしっかりと休めるようにしましょう。

睡眠をしっかり取る

睡眠不足は身体の不調を招きます。それは更年期障害も例外ではありません。
夜更かしやカフェインの取りすぎには注意しましょう。

大豆製品を摂る

大豆に含まれるイソフラボンは女性ホルモンと似た働きをするため、積極的に摂るようにしましょう。ただし、大豆製品だけを食べていればいい訳ではなく、基本はバランスの取れた食事になります。

お灸

自宅でも簡単に行なうことができるのがお灸になります。
更年期障害でよく使用するツボは太谿(たいけい)、照海になります。
イライラには太衝、不眠には神門などがお勧めになります。

Share

関連記事

筋トレでうつ病予防

年々増え続けるうつ病の患者数ですが、平成23年では約95万人だったのが、平成26年には110万人に増加しています。 まず始めにうつ病は時間がかかることが多いですが、しっかりと治療をすれば治る病気です。 しかし、もっと大切[…]

[» 続きを見る]

花粉症にパイオネックス

今年は花粉症の方の治療が例年に比べて多いのですが、今年は体の治療に加えて新しい治療方法を加えております。 それが、パイオネックスというシールタイプの鍼を使用した補助療法です。 シールタイプの鍼はこちらになります。 真ん中[…]

[» 続きを見る]

主婦手湿疹

主婦手湿疹の改善例。 30代の女性。 6年ほど前から手湿疹になり、皮膚科でステロイドを処方され使用していたがなかなか治らないため、ドラッグストアで購入した「タウロミン」を使用することである程度は改善していたが、仕事柄なか[…]

[» 続きを見る]

同病異治とは

前回は「異病同治」についての話でしたが、今回は「同病異治(どうびょういち)」について。 同病異治とは 「西洋医学的には同じ病気でも、原因が違えば治療法も異なる」 ちなみに西洋医学は「同病同治」になり、同じ病気には同じ治療[…]

[» 続きを見る]

脱毛症の症例

40代男性。 難聴のためステロイド剤を使用してから脱毛が始まるが、仕事が忙しくストレスもかなりある。 肝鬱化火証として治療を開始。 ストレス→気の停滞が長期に渡り熱が発生→熱により頭皮の水分がなくなる→脱毛が発症※乾燥し[…]

[» 続きを見る]