当院でも婦人科疾患の中では比較的ご相談が多いのが不正出血になりますが、酷い方ですと出血が1ヶ月ほど止まらずに貧血になり、顔が青白くなっている方もいらっしゃいます。
不正出血は年齢を問わず起きる症状ですが、比較的多いのがストレスによるものですが、その他にも更年期の時期や閉経後にも起きることがあります。特に更年期に関しては女性にとっては体の不調が出やすい時期にもなり、不正出血以外にも様々な不定愁訴が出てくる時期でもあります。
なぜこの時期に不正出血が起きやすいかというと、一番の原因は女性ホルモンであるエストロゲンが関係してきます。
エストロゲンは更年期になると分泌量が低下しますが、このエストロゲンには膣内を綺麗に保つ働きがあります。しかし、分泌量が低下することにより病原菌が繁殖しやすくなり、炎症を起しやすくなり不正出血が起きやすくなります。
また、エストロゲンには子宮内膜を厚くする働きがありますが、分泌量が低下することで内膜が薄くなり、出血を起こしやすくなります。
更年期以降の不正出血の原因で多いのはホルモンバランスの影響となりますが、やはりこれ以外にも原因はあります。
1番注意していただきたいのが、子宮頸ガンや子宮体ガンになります。
ガンによる出血なのか?ストレスやホルモンバランスの乱れによる出血なのかは出血自体ではなかなか見極めが難しくなります。そのため、不正出血が起きた場合はまずは病院でしっかりと検査されることをお勧めします。
この時期は女性にとっても体調不良が起こりやすい時期であるため、まずは生活習慣を整えることが大切です。
まずは不正出血が起きた場合は必ず病院を受診するようにして下さい。検査を受けた上でガンによるものでないことを確認した上でセルフケアを行なうようにしましょう。
睡眠不足は体の様々な不調をもたらし、また悪化させる要因になります。
夜にカフェインを取る、夜中までテレビを見て夜更かしをするなどせずに、しっかりと睡眠の時間を確保するようにしましょう。
生活リズムが乱れるればホルモンバランスにも悪影響です。
ご存知の方も多いかと思いますが、大豆に含まれる「イソフラボン」は女性ホルモンと似た働きのある成分になります。バランスの良い良く字を心がけつつも、豆腐、納豆、きなこなどの大豆製品を摂るようにしましょう。
更年期は卵巣機能の低下によるホルモンバランスの乱れ以外にも、ストレスが原因でホルモンバランスが乱れることもあります。
適度な運動や趣味などでストレスを発散するように心がけましょう。
千年灸はドラッグストアで簡単に購入が可能なため、ご自宅でのセルフケアとしてはお勧めになります。
問題点はどこにお灸をするか?で効果が変わってきてしまうため、体質を見極めた上で行なう必要がありますが、更年期や閉経後の不正出血の場合は「腎虚」という体質の可能性が高いため、「太谿(たいけい)」、「照海」、「復溜」、「腎兪」、「命門」などがお勧めになります。
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婦人科系疾患
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