生理が遅れる原因は多嚢胞卵巣症候群かも?

多嚢胞卵巣症候群

卵巣にはたくさんの卵細胞があり、通常は平均して月にひとつずつ成熟し排卵します。

卵細胞は卵胞という袋に包まれていて、発育するにつれてこの袋が大きくなっていき、およそ2cm(20mm)くらいの大きさになると破裂して、卵胞の中の液体とともに卵細胞が排卵されます。

しかし、多嚢胞性卵巣症候群の場合は卵胞が卵巣の中にたくさんでき、ある程度の大きさにはなるのですが、排卵がおこりにくくなる病気で、いくつもの卵胞が卵巣内にできてしまっている状態になり、超音波検査ではネックレスのような状態が診られるため、「ネックレスサイン」とも言われます。

 

多嚢胞卵巣症候群の原因

多嚢胞の原因は現状ではしっかりと解明されておりませんが、以下のようなことが原因となっています。

  • 脳の視床下部から分泌されるLH(黄体形成ホルモン)の分泌量の増加
  • 血糖値を下げるインスリンの分泌量の増加
  • 男性ホルモンの増加
  • 肥満
  • ストレス

一般的には肥満傾向の方がなりやすいとされていますが、これは欧米人に当てはまるものであり、日本人には比較的少なく、日本人の場合はどちらかというと痩せ型の女性に多く見られる傾向があります。

日本人の場合は若い頃は毎月生理が来ていたが、働き出してから不順になり、検査すると多嚢胞と診断される方も多いため、ストレスの関与が大きいのではないかと思います。

 

多嚢胞卵巣症候群の症状

症状として一番の問題になるのが排卵障害による月経異常(生理不順)になります。

通常であれば排卵されるはずの卵胞がうまく育つことができないために、月経の遅れや無月経になります。

その他、男性ホルモンの増加による男性化や多毛、吹き出物などがあります。

 

治療について

肥満傾向にある場合はまずは運動と食生活の改善により、適正な体重にする必要があります。

また、逆に痩せ型の方の場合もどうように運動と食事により良い意味で体重を増やす必要があります。

この時に重要なのがBMIという数値になります。

【BMIの計算方法】
BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)

この計算式で出てくる数字が25以上であれば肥満、18.5未満であれば痩せ型になります。

妊娠を希望される場合には薬を使用した下記2つの治療を用いられます。

 

クロミフェン療法

クロミッドという内服による排卵誘発剤を使用して排卵を促すようにしていきます。

内服薬だけではうまく排卵しない場合には次にステップに移ることになります。

 

ゴナドトロピン療法

HMG-HCG注射を使用して卵胞の発育・排卵を促進させていきます。

しかし、この注射を使用する際には卵巣が過剰に反応してしまう「卵巣過剰刺激症候群」や多児妊娠のリスクが出てきます。

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