うつ病だと思ったら実は認知症だった

以前うつ病ということで当院へ来院されていた方のお話です。
仕事の激務により病院にてうつ病と診断され服薬にて治療を行っていたが、なかなか改善されないために鍼灸治療を希望されて当院へ来院されましたが、お話を聞いていると「うつ病ではないんじゃないかな?」という感じがしました。

また、ご本人も今通っている精神科には色々とあってあまり行きたくないというお話しもされていたために、転院を進めました。後日、転院した心療内科にて診断されたのが「レビー小体型認知症」。

レビー小体型認知症とは・・・
アルツハイマー型認知症に次いで多い認知症になり、男性に多く発症します。
神経細胞にできるレビー小体というたんぱく質が脳の大脳皮質や脳幹にたくさん集まってしまうことにより、神経細胞が壊れてしまい、情報
伝達がうまくいかないために発症する認知症になります。

特徴的な症状は初期の段階で物忘れや幻視などの症状が起きてきます。
この方が「うつ病ではないんじゃないか?」と感じたのが、正にこの物忘れと幻視になります。

うつ病の症状は抑うつ感、意欲の低下、無気力、不眠、不安感、イライラ、自殺願望など多岐にわたりますが、こういった症状が出てくることはありません。
しかし、認知症の初期の症状としてうつ病に見られるような症状が出てくることがあります。

この方もうつ病の症状も確かにありましたが、初回の来院時に駐車場の番号を間違えていたり、今まで普通に行なっていた仕事の手順を忘れてしまい仕事ができなくなるなど物忘れや幻視がすでに顕著に出ている状況でした。また、蛇が見えるなどもおっしゃっていました。

ご本人としては認知症ということにはやはりショックを受けていましたが、少し安堵したようにも見受けられました。
もし、うつ病と診断されていたとしても幻視や物忘れなどの症状がある場合は認知症も疑い、思い切って病院も変えてみるようにしてみてください。

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