うつ病の症例

30代女性。
2人目出産後から両足の大腿部の内側に違和感を感じていたが、「完璧な母親でありたい」という思いから家事・育児にと奮闘しすぎたことにより産後うつとなる。
大腿部の違和感は整形外科でMRI検査にて腰椎椎間板ヘルニアと診断。

【身体的症状】
動悸、めまい、足の痺れ、体がだるい、頭痛、腰痛、味覚が鈍い、不眠、無気力感

【精神的状】
抑うつ感、不安感、子供がかわいく感じない、外に出たくない

【弁証】肝鬱気滞証、心脾両虚証

まずはヘルニアからくる足の痺れと腰の痛みを「肝鬱気滞証」によるものと考え、百会穴を使用し治療を行うと、初回から症状は軽減する。
その後、本格的にうつ病を引き起こしている「心脾両虚証」に対する治療を週2回、神門、足三里、公孫、三陰交などを適宜使用し治療をする。2ヶ月経過した頃から週1回に変更。
4ヶ月ほどすると気分の落ち込みは殆んどなくなり、心療内科からも抗不安薬、睡眠導入剤の減薬の許可が出たため減薬するが、体調的にも8~10が続き、睡眠も取れている。
その後は月1回、2ヶ月に1回と間隔を開けても精神的にも身体的にも症状はほとんど出なくなり、心療内科からも問題なしとの診断を頂く。

治療期間は11ヶ月と長かったですが、しっかりと治療を継続していただけたこと、自宅でのお灸もしっかりと行なっていただけたためうつ病を克服されました。



プロフィール

【国家資格】
はり師、きゅう師、あん摩・マッサージ・指圧師

【鍼灸師になったきっかけ】
小学校から専門学校までバスケットボールをしており、高校時代に某高校のバスケットボール部のトレーナーをしている方の鍼灸院に怪我の治療でお世話になったことがきっかけ。
高校卒業後はスポーツトレーナーを目指し、トライデントスポーツ健康科学専門学校※現名古屋平成看護医療専門学校に通い、卒業後に名古屋鍼灸学校にて2009年にはり師、きゅう師、あん摩・マッサージ・指圧師国家資格を取得。
現在は不妊症をはじめとした婦人科疾患や皮膚疾患、精神疾患などの治療に力を入れております。

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