多嚢胞卵巣症候群(PCOS)の症例②

20代女性

3年前に結婚。
社会人になってから生理痛が酷くなったために病院へ行くと多嚢胞卵巣症候群と診断。
当時は子供のことはまだ考えていなかったが、今年から子作りを考えるが、できるだけ薬を使いたくないとのことで鍼灸治療での治療を考え当院へ来院。
現在の月経周期は35~37日、基礎体温はPCOSではあるもののそれほど大きな乱れはなく、また自力での排卵もあり。
月経に関しては痛みや周期は学生時代はそれほど悩んだことはなく、仕事を始めてから痛みや周期が長くなる。
現在、月経4日目。
その他、イライラしやすい、寝つきが悪い、熟睡感なし、環境の変化で下痢になる、入浴で体がスッキリするがのぼせやすいなど

【舌診】淡紅色、舌先紅刺、舌裏怒張
【脈診】沈弦
【腹診】右脾募の邪、肝相火熱右>左

【弁証】肝鬱気滞血瘀証、肝脾不和証

【治療】
右後谿、右天枢、左三陰交に15分置鍼

治療ペースは週1回で行なう。

2診目
基礎体温は安定している。舌裏怒張消失。
右後谿、左太白

3、4診目
前回の治療翌日から高温期に入るも体温は上がりきっていない。4診目の際に脈が弦脈から弦滑脈へ変化
同処置

5診目
高温期に入って2週間経過したが月経が来ないため、検査薬を使用するとうっすらと陽性反応が出る。
弦滑脈だが尺位の脈が弱いため太谿を使用
治療後に尺位の脈に力が出る
※尺位の脈が強さが妊娠と大きな関係があるため

6診目
病院にて胎嚢確認されたためご卒業

4診目の際に脈が変化したため「まさか?」と思いましたが、まさかが起こりました。
多嚢胞卵巣症候群(PCOS)の方の多くは基礎体温が大きく乱れておりますが、こちらの患者様は大きな乱れがなかったために早期に妊娠にいたることが可能となりました。

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