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不妊症を鍼灸治療で改善できるならしたいという方は多くいらっしゃいますが、こんな疑問をお持ちではありませんか?
そのため、当院で鍼灸治療を受けたことによって妊娠された方の症例の一部を簡単にではありますが、いくつかご紹介させていただきますんので、これから不妊治療に鍼灸を取り入れることを検討中の方は参考にしていただければと思います。
ただし、当院の鍼灸治療はゴリゴリの東洋医学に基づいた治療になります。
2019年に結婚し、結婚以前から子供のことを考えていたが、結婚してからもなかなか妊娠することができなかった。
婦人科を受診し血液検査をするも特に異常は見つかっていない。
半年ほど婦人科に通い、タイミング、人工授精を2回行うが授かることができないため、転院し、さらに体外受精を2回行う。
しかし、転院しても妊娠することができなかった。
その後、名駅の不妊専門の鍼灸院にて3か月ほど治療を受けるが、自分には合わないと判断し、2021年2月に当院へ来院される。
今後は体外受精を行う予定のため、鍼灸で体調を整えつつ、体外受精のための準備をしていきたいのこと。
また、基礎体温もしっかりと2層に分かれている。
【自覚症状】
ガスでお腹が張りやすい、便秘、乗り物酔いをしやすい、肩こり、冷え性、偏頭痛
便秘は小学生の頃からで、水酸化マグネシウムを服用しても週に1~2回しか出ない。
生理痛あり、痛みがひどい時だけ薬を飲む。
社会人になってから月経時に500円玉ほどの血塊がでるようになった。
【弁証】:気滞血瘀証による不妊症
治療は全身の気血の流れを良くするための治療を行うために、百会、合谷、太衝、天枢、三陰交、足臨泣などから2~3穴ほど選んで使用していく。※治療ペースは週1回
治療を開始してからは便秘は改善傾向にあり、水酸化マグネシウムを飲んで週1~2回の排便回数が、薬なしでも週2~3回出るようになる。
3月、4月、5月に体外受精を行うがすべて陰性。
その後、6月、7月は移植を行わなず、8月に4回目の体外受精を行い陽性判定を受ける。
2021年6月来院。
2年前に子供を授かり、出産している。
1人目の時はなかなか自然妊娠できなかったため、タイミング法から人工授精までステップアップし授かることができた。
昨年末から2人目を考え始めたが、今回もなかなか自然妊娠できないため、念のため婦人科を受診し一通り検査を受けるが、特に原因は見つからなかった。
今回は4月までにすでに人工授精を4回行っているが、以降は病院は受診していない。
【自覚症状】
肩こり、手足の冷え、生理痛が時々あり、生理前のイライラ、胸の張り、仕事上のストレス
【弁証】:脾虚湿盛、肝血虚証による不妊
治療は足三里、三陰交、太衝を使用し、週1回のペースで行っていく。
治療後から足の冷えが気にならなくなる。
生理予定日が7/16だったが、生理が来ずに高温期を維持しているため、病院を受診すると自然妊娠していることが発覚。
7月26日で治療は終了。
2020年7月来院。
2017年に結婚し、すぐに子供のことを考えていたが、なかなかできないために1年ほど前に婦人科を受診すると子宮内膜の厚さが月経周期13日目で5ミリしかないことが判明。
ルトラール、プロノバール、HMG-HCG注射を使用しながらタイミング法にて治療を開始するとともに、スポーツジムに通い運動するよう心掛ける。
薬や運動の結果、子宮内膜の厚さは8ミリまでは厚くなるが、なかなか自然妊娠できないため半年前から人工授精に切り替える。
コロナによる緊急事態宣言でジムが閉鎖になり、運動ができなくなると子宮内膜の厚さが以前の5ミリに戻ってしまい、また基礎体温も乱れるようになってきた。
現在までに人工授精は6回行っている。
【自覚症状】
汗をかきやすく食事中でも頭に汗をかいてしまう、のぼせやすい、生理前に胃痛が起きる、寝汗
【体表観察】
【弁証】:肝腎陰虚証
子宮内膜が厚くなるためには血液を子宮に集める必要がありますが、陰虚体質により必要な血液を集めることができないために子宮内膜が厚くならないと考え治療を行っていく。
治療は太谿、照海、太衝、気海、三陰交、百会などから2〜3穴を使用。
【治療経過】
週1回のペースで治療を開始し、6診目を終えた時点で子宮内膜の厚さが10ミリまで改善する。
その後、1度だけ人工授精をするも陰性。
また、卵胞が26〜30ミリ以上に育っているにも関わらず排卵が起きないということと、体外受精にステップアップを考えているため転院を進め、転院先の病院で検査をすると多嚢胞性卵巣症候群であることが判明。
10月より体外受精に向けての採卵の準備を始め、11月に採卵を行う。※子宮内膜の厚さも15ミリと十分すぎる厚さあり。
2月に凍結胚した胚盤胞を移植し、陽性判定が出る。
2020年8月来院。
自然妊娠を希望しているが、なかなか妊娠にいたらないため婦人科にて血液検査を行なうとFSHがやや高値であることが判明。
【FSHが高くなる原因および問題点】
FSHが高くなる原因として卵巣機能が低下している可能性があげられます。FSHは閉経を迎えた女性であれば誰でも高くなってしまうため、何かしらの原因で若くして卵巣機能が低下していることになります。
また、卵巣機能が低下していると卵胞がしっかりと育たない、子宮内膜が厚くならない、性欲がなくなるなどの問題点が出てきます。
薬での治療ではなく、なるべく自然な形での妊娠を希望するため鍼灸治療を選択。
【自覚症状】
疲れやすい、倦怠感、風邪を引きやすい、汗をかきやすい、湿疹や吹き出物ができやすい、冷え性、、イライラ、怒りっぽい、頭痛
【弁証】腎虚>肝鬱気滞によるホルモン異常による不妊症
百会、照海、腎兪、太ケイなどから都度反応を診ながら2箇所選穴し、週1回の治療を基本として行っていく。
4診目終了後に生理が来ないため、検査薬を使用すると陽性反応あったので病院を受診すると胎嚢を確認。
5診目終了後に病院にて心拍を確認したため鍼治療は終了。
今回はFSHの改善があったかどうかまでは確認はできませんでしたが、無事に自然妊娠することができました。
2019年10月来院。
不妊との診断は受けていないが、既往歴に卵巣嚢腫による卵巣摘出手術を受けていることと、もう片方にも卵巣嚢腫と子宮筋腫があり、手術を行っているため早めにした方が良いと医師から言われているため、鍼灸治療を希望される。※片方の卵巣は残っている状態。
【月経の状態】
【その他の自覚症状】
疲れやすい、アレルギーあり、肩こり、冷え性、緊張するとトイレが近くなる、寝汗、動悸、胃痛など
【体表観察】
【弁証】:腎陰虚>肝鬱気滞症による不妊症
【治療経過】
治療は週1回のペースで行っていき、左照海、または左太ケイ穴を基本穴として、肝兪、合谷、百会を日によって選穴して使用していく。
基礎体温は毎日つけていたが、予測体温でつけていたため、実測体温に変更してもらうと、体温は比較的安定していることが分かる。
また、治療を始めて最初の生理時には生理痛はあるが、薬を飲むほどではなくなる。
治療を開始して3か月目には毎晩のようにかいていた寝汗がほぼなくなる。
日本でもコロナが流行りだした3月ごろからストレスからか基礎体温に乱れが生じるようになり、今までは2相違分かれていたがなかなか体温の上昇がみられなくなることが出てくる。
6月に婦人科にて卵管造影検査を受けると卵管水腫の疑いを指摘されたため、自然妊娠ではなく体外受精の治療へ切り替え、ホルモン補充療法にて採卵を行うことになる。
2回目の体外受精にて陽性判定。
2018年に結婚したが、夫がEDのため不妊専門の病院を受診し精液検査を受けると運動率が50%以下で、量も少ないことが判明。
そのため、当初から自然妊娠は諦め人工授精から不妊治療をスタートさせる。
しかし、人工授精を6回行っても妊娠できないため、体外受精に切り替えるが、5回移植を行っても陽性判定が出ない状態。
ホルモン値や子宮内膜の厚さにも問題はなし。
【本人の自覚症状】
ゲップが出やすい、2枚爪で割れやすい、便秘(週1~2回)、肩こり、足の冷え、白髪が増えた。
時々、腰痛と乾燥肌、生理前のイライラ、胸の張り、肌荒れありだが、生理が来ると消失する。
【体表観察】
【弁証】:肝鬱気滞血オ証
そもそもの不妊の原因は夫側の男性不妊となりますが、体外受精でうまく着床がうまくいかないため、東洋医学的な観点から体質改善を行っていく。
東洋医学的には気血の流れが悪く、特に血流が悪い状態のため、毛越流を改善するための治療を行っていきます。
治療は左太衝、左三陰交、左膈兪を使い週1回のペースで行っていく。
治療を始めて2週間後に体外受精を行う。
2週間後に陽性判定を受け胎嚢、心拍も確認済。
2020年1月来院。
33歳の時に1人目を自然妊娠し出産。
今年に入り2人目を考えだし、婦人科を受診すると排卵していない可能性があると言われ、ピルによる治療を勧められたが、医師の印象が良くなかったため治療はやめて、鍼灸での治療を希望される。
基礎体温はガタガタしており、排卵しているかどうかは非常にわかりにくい状態。
【自覚症状】
疲れ目、乾燥肌、吹き出物ができやすい※特に顔に生理前、肩こり、下半身の冷え、白髪が増えた。
【月経の状態】
【弁証】:肝鬱気滞証による不妊症
いわゆる転勤族のため、3年ほどで引っ越しを繰り返していることによるストレスがあるため、妊娠しづらい状態になっていると考えました。
治療は週1回のペースで行っていき、後ケイ、太衝、百会により期の流れを整えていく治療を行う。
気の流れが整ってくると、腎虚の状態が少々出てきたため、太ケイや照海を使用して腎虚を補う治療を追加していく。
仕事や育児などの関係で基礎体温がちゃんとはかれていないことが多かったですが、治療を始めて4か月経過したころから基礎体温が整いだしてくる。
治療を始めて7か月目で自然妊娠されました。
2020年6月来院。
2016年に結婚し、子供すぐには考えていたが夫の仕事が忙しくなかなかタイミングが合わなかったが、今年から子供のことを考え出してた。
病院にはまだ通っておらず、基礎体温も4日ほどしか付けていないため、基礎体温から不妊の原因を探ることもできない状態。
今回、鍼灸治療を希望した理由は母親が7年間子供ができなかったため、自分もできにくいかもしれないため。
母親ができにくかった理由は分かっていない※父親側に原因が合ったかどうかも不明。
【自覚症状】
疲れ目(PC作業とタブレット)、便秘気味、肩こり、口の中が苦いと感じることがある、冷え性、雨の日に体が重くなる、吹き出物ができやすい、イライラしやすい(性格的にではない)。
【月経の状態】
生理痛が時々ある程度で薬もほぼ服用したことはない。
また、今までに生理周期が乱れた経験としては夜勤をしていた時ぐらいで、この1年は27日~32日ほどで来ている
【気色診】
【弁証】:肝鬱気滞>腎虚、オ血証による不妊症
治療は照海、肝兪、三陰交、足臨泣などからその都度、ツボの反応を診ながら2穴使用して治療をしていく。
また、治療ペースは週1回のペースで始めるとともに、しっかりと基礎体温を付けていただくよう指導する。
基礎体温の状態が特別問題なさそうなら月2回のペースに変更する方針でいましたが、1周期目で自然妊娠されました。
24歳で結婚し、子供が欲しかったがセックスレスだったため4年で離婚する。
昨年の8月に再婚する。
基礎体温はややガタツキガあるものの、2層には分かれており排卵もしていることが伺える。
【その他の自覚症状】
天気が悪いと頭痛あり(側頭部がズキズキ)、痰が絡みやすい(子供の頃から)、生理前に左腰がズキズキする、ガスがたまりやすい、環境が変わると下痢や便秘になる、熟睡感なし、色々と考え事をして常に寝付きが悪い、寝起きも悪い(血圧は低い)、入浴は10分ほど浸かるとのぼせやすい
【月経の状態】
【弁証】:肝鬱気滞証による不妊症
全身の気の流れが悪いことが原因となっているため、頭の百会1本で気の流れを整える治療を行っていくと1周期目で妊娠。
2018年5月に来院。
2015年に7歳年上の男性と結婚したが、すぐに子供のことは考えていなかった。
一緒に生活を始め子供のことを考え始めると、不正出血が起きたため婦人科を受診すると、原因はホルモンバランスの乱れによるものと診断される。また、基礎体温も付け始めると体温はガタガタしていた。
月経4日目での血液検査ではLH/FSH比は1.04のため、軽度の排卵障害あり。
【既往歴】
【月経の状態】
30日周期で月経期間は6日ほど。
生理痛は前日から下腹部に鈍痛があるが以前よりはなくなった※高校生~大学生の頃で鎮痛剤は基本的に飲んでいなかった
【その他の症状】
疲れ目(仕事でPC、家ではスマホ)、乾燥肌、梅雨の時期にべたついたり、ほてる感じ、便秘(2日に1回ほど)、足のむくみ、冷え(手足、お尻、お腹)
【アトピーの悪化要因】
湿気の多い日、寝不足、仕事が忙しい時※乾燥は保湿で何とかなる、運動後や飲酒後などで体温が上がった時。
【弁証および治療について】
肝鬱化火による不妊症とアトピー性皮膚炎
治療は仕事が忙しく、平日でも22時ごろの帰宅となったり土曜日でも出勤となることが多いため、来院できる時に治療をしていくこととする。
約10ヶ月に渡って根気よく治療をしていくことで自然妊娠できたため治療終了。
アトピー性皮膚炎は治癒まではいかなかったが、当初の目的は妊娠することであったため治療を終了としました。
【考察】
仕事の忙しさと運動不足などが原因で気の流れが悪くなり、気鬱が化火したことことによって不正出血や排卵障害などが起きたと考えます。
そのため、治療は清肝瀉火という肝の熱を取る治療をコツコツと行っていきました。
26歳の時に病院にて多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)と診断され、27歳の時に2回目の体外受精にて妊娠・出産。
2人目を考えており、できるだけ自然に妊娠したという希望で鍼灸治療を選択。
現在は病院にも通院しており、排卵誘発剤(クロミッド)とHMG-hCG注射を行なって排卵を起こし、タイミング指導を受けている。
基礎体温はガタガタしており、2層には分かれていない。
月経周期はクロミッドと注射を使用しても35~38日周期、薬を一切使用しないと40~45日周期。
【弁証】:腎陽虚証、衝任失調証による多嚢胞性卵巣症候群
生殖機能が低下している状態の為、体全体だけではなく、子宮や卵巣も元気にしていくための治療を週1回のペースで行っていき、自宅でもお灸を行っていただく。
治療を始めて3周期目には基礎体温がきれいな2層に分かれ、生理周期も30日になり、4周期目にはHMG-hCG注射を使わなくても排卵が起きるようになり、治療開始して7周期目に自然妊娠される。
2017年
中学時代から生理痛が酷く、常にロキソニンを服用していた。
高校に入ると勉強のストレスから生理痛はさらに酷くなり、漢方薬を服用するが効果なし。(生薬は不明)また、無排卵性月経になった時期もあり。
大学に入ると生理周期が35日~40日ほどになるが、それほど気にしていなかったが、生理痛で以前とは違う婦人科を受診した際に多嚢胞性卵巣症候群と診断される。
病院での治療はピルによるものだったが、副作用による吐き気が酷かったため病院での治療は中止する。
20代後半で結婚するが、なかなか子供ができないために鍼灸治療での治療を希望される。
35日前後で月経期間は5日ほど、月経色は深紅色で少し粘りあり。
基礎体温を見る限りでは時間は少しかかるが、排卵は起きている。
【弁証】:肝鬱気滞証、瘀血証による多嚢胞性卵巣症候群
高校、大学とストレスの多い学生生活を送っていたことが原因で多嚢胞性卵巣症候群となっていると考え、全身の気血の流れを良くするための治療を週1回のペースで行っていく。
初回の治療後の2日後に生理が来るが、ロキソニンがいらないぐらい生理痛が軽かった。
3周期目に自然妊娠される。
2016年10月来院。
3年前に結婚。
社会人になってから生理痛が酷くなったために病院へ行くと多嚢胞卵巣症候群と診断。
当時は子供のことはまだ考えていなかったが、今年から子作りを考えるが、できるだけ薬を使いたくないとのことで鍼灸治療での治療を考え当院へ来院。
現在の月経周期は35~37日、基礎体温はPCOSではあるもののそれほど大きな乱れはなく、また自力での排卵もあり。
月経に関しては痛みや周期は学生時代はそれほど悩んだことはなく、仕事を始めてから痛みや周期が長くなる。
その他、イライラしやすい、寝つきが悪い、熟睡感なし、環境の変化で下痢になる、入浴で体がスッキリするがのぼせやすいなど
【弁証】肝鬱気滞血瘀証、肝脾不和証
【治療】右後谿、右天枢、左三陰交に15分置鍼
治療ペースは週1回で行なう。
2診目
基礎体温は安定している。舌裏怒張消失。
右後谿、左太白
3、4診目
前回の治療翌日から高温期に入るも体温は上がりきっていない。4診目の際に脈が弦脈から弦滑脈へ変化
同処置
5診目
高温期に入って2週間経過したが月経が来ないため、検査薬を使用するとうっすらと陽性反応が出る。
弦滑脈だが尺位の脈が弱いため太谿を使用
治療後に尺位の脈に力が出る
※尺位の脈が強さが妊娠と大きな関係があるため
6診目
病院にて胎嚢確認されたためご卒業
4診目の際に脈が変化したため「まさか?」と思いましたが、まさかが起こりました。
多嚢胞卵巣症候群(PCOS)の方の多くは基礎体温が大きく乱れておりますが、こちらの患者様は大きな乱れがなかったために早期に妊娠にいたることが可能となりました。
2016年3月来院。
当院への来院前から婦人科にてルトラールやクロミッドなどを服用して不妊治療を行っていたが、基礎体温のガタつきや高温期が短い状態が改善されないために鍼灸治療を希望。
【弁証】:肝鬱気滞証>腎虚証による黄体機能不全
週1回の治療に加えて、ご自身でもウォーキングや食生活の改善などを行っていただくと、2ヶ月後には基礎体温が安定し、ホルモン値も問題なくなる。
さらに1ヶ月治療を継続したが、諸事情により性行為がとれなくなってしまったため、試しに人工授精を行うと1回目で妊娠。
2016年2月来院。
昔から生理痛が酷く、25歳の時に婦人科を受診すると子宮ポリープと手術を行う。
27歳で結婚をしたため、再度婦人科で検査をするとチョコレート嚢胞があることが判明。
腹腔鏡手術による手術を行うが、術後に卵巣年齢が50代手前までの状態になってしまったため、顕微授精を2回行ったがなかなか妊娠できない。
手術後は生理痛は軽くはなったがまだ痛む時はあり、また手足の冷えも酷く、毎日10キロのランニングをしているが、ランニング直後でも手足は冷えたままの状態。
【弁証】:腎陰虚証による卵巣機能の低下による不妊症
チョコレート嚢胞の手術により卵巣機能が低下した原因は東洋医学では生殖器と関係の深い「腎」に負担がかかったためと考え、腎陰虚を改善するための治療を週2回のペースで行いました。
初回の治療後から手足の冷えは改善し、体調もとても良く感じるようになる。
治療開始して1ヶ月経過した時点で顕微授精をするための採卵を行い、すぐに移植を行うと陽性判定を受ける。
2015年8月来院。
平成27年2月に結婚。
すぐに子供のことを考えるが、半年たっても妊娠できないために婦人科を受診するが特に異常は見つからなかった。
クロミッドを服用することを提案される。
気になる点としては昨年の夏ごろから月経量が少なくなったことと、生理後に下腹部痛が頻繁に出ること。
そのため、婦人科の方では当帰芍薬散も処方されている。
【既往歴】
【自覚症状】
疲れやすい、息切れ、倦怠感、寒がり、手足の冷え、胃もたれ、頭痛、身体のほてり、イライラ、ため息をよくつく、疲れ目、乾燥肌、髪が抜けやすい、肩こり、やや便秘気味、のぼせやすい、夜間尿など
【月経の状態】
【弁証】:腎虚>気滞血オによる不妊症
治療は週1回のペースで行い、腎虚を補っていく治療と筋腫の原因となっているオ血の処置を行っていくために、太ケイや照海、三陰交、足臨泣を軸に治療をし、生理前のみ合谷を使い気の流れを整えていく。
治療開始して2か月経過すると、夜間尿がなくなり、月経量も増えてくる。
足の冷えが気になるようになってきたため、太ケイにお灸を追加すると、足の冷えは消失。
治療を開始して半年(6周期目)で自然妊娠。
2015年8月来院。
会社の健康診断を受けた時にチョコレート嚢胞があると判明。
嚢胞は左右どちらにもあり、右2㎝、左4㎝で手術の適応ではないため、定期的に婦人科に通いながら経過観察をしている。
生理痛はそれほど酷くはなく、時々薬を飲むことあり。
また、生理前になるとイライラ、胸の張り、気分の落ち込み、頭痛などあり。
月経量は4日目まで多く、1~2日目までは昼でも夜用のナプキンを使っている。
【弁証】:肝鬱気滞血瘀証によるチョコレート嚢胞
治療は気の流れと血の流れを良くする目的で合谷、三陰交、足臨泣などを使用して週1回の治療をしていくと、治療を初めて1ヶ月後に妊娠。
2015年4月来院。
4ヶ月前から基礎体温表をつけ始めるが、毎回高温期に入ると基礎体温がガクッと落ちる。
また、低温期に高温になる。
来院当初はまだ病院には行っておらず、高温期に基礎体温が下がるということから「黄体機能不全」の疑いがあり。
4月初旬に病院へ行き血液検査とエコー検査を受けた結果、エストロゲンの分泌不足が判明し、さらに排卵期を過ぎても子宮内膜が4mmしかないことも判明。
その他、肝機能検査で要観察 胆のうポリープ 腎結石
【弁証】:肝鬱気滞、腎虚
そのため、子宮や卵巣へのアプローチ+αで体質治療を行う。
鍼灸治療を始めて1か月後に病院へ行き再度エコー検査を受けたところ、16日or17日目に排卵があり、子宮内膜の厚さも6.9mmまで厚くなっていることを来院した際に患者様本人から確認。
また、当初の主訴であった基礎体温も見事に安定を取り戻していました。
その後も同様の治療を継続し2周期目で自然妊娠されました。
2014年10月来院。
細2012年に結婚するがなかなか妊娠できないため、病院を受診すると以下を指摘される。
そのため、まずは自然周期で採卵し、顕微受精を行なうも陰性
2ヵ月後に排卵誘発剤を使用し、3つ採卵し胚盤胞を移植するも陰性。
昨年10月より体質改善のため鍼灸治療を開始する。
【弁証】:腎陽虚証、肝鬱気滞証
うつ伏せで左腎ユ15分置鍼後にお灸。
左太ケイ、右太衝に15分置鍼。
2回の治療で排卵まで20日ほどかかっていたが13日で排卵が起こり、子宮内膜の厚さも8.5mmになり、ホルモン値も良くなる。
ご本人の希望ではすぐにでも移植を行いたいという気持ちがありましたが、脈や舌、お腹の状態もまだまだだったのでグッと堪えていただき、以後も週1回の治療を続けて、お腹や手足の冷えが改善されるのを待ち、1月26日に顕微受精を行ない妊娠を確認。
Kさんおめでとうございます!
2014年3月来院。
29歳で結婚したがなかなか子宝に恵まれないため、病院にて検査をすると卵巣の左側に卵管水腫が発見され、腹腔鏡にて左卵管切除。
その後は人工授精・体外受精(4回)と行うが妊娠できない。
4月に顕微授精を行うため少しでも体調を整える目的で来院。
その他、食事中に睡魔に襲われる症状も治療してほしいと要望あり。
舌:淡紅色・無苔
脈:沈緊
弁証:脾腎両虚
【治療】
脾ユ・腎ユ・足三里・三陰交・太ケイ
1回目の治療後、身体にだるさが出たものの、食事中の睡魔は1度の治療でなくなったため、2診目以降は腎虚に対する補腎をメインに行う。
予定通り4月に入り、顕微授精を行う前日に病院から「受精卵が使えなくなった」と報告あり断念し、周期的に考えると次回はゴールデンウィークになり、5月もできないこということで、もう一度病院にて一通り検査をする。
検査の結果は右側の卵管も詰まっている(卵管水腫)ことが判明したため、7月に右の卵管の切除術を行う。
9月20日に顕微授精を行い、判定日である10月4日に病院にて陽性判定。
現在妊娠4ヶ月に入り順調とのこと。
色々とありましたが来院されてから半年で計19回の治療を経て、当院へ来院されてからは1回目の顕微授精で妊娠されましたが、つわりと格闘中のため今後も定期的にケアをしていきます。
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