パニック障害の症例

a0002_004054

11月11日来院。
28代 女性
16歳の頃よりパニック障害による過呼吸や動悸があり、精神科に通院中。
きっかけは家族間でのゴタゴタ。
酷い時には手足の内側に蕁麻疹が出る。
ストレスや季節の変わり目に特に症状が酷くなり、家具や本を投げつけてしまうこともある。
一人で出歩くのも不安で、初回の来院時はご主人が同伴。

精神科では抗不安薬と柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこりゅうこつぼれいとう)を処方されている。

舌:紅舌・黄でややじ苔、歯痕あり。

脈:沈細弱

弁証:心肝火旺証 > 脾気虚

初回
百会(右)に5番鍼、右内関に3番鍼で15分置鍼。
置鍼中に気分が落ち着いたのか寝息が聞こえる。

以後は患者さんの都合により月2回のペースでしか治療ができないため、自宅にて腹式呼吸を行なってもらうとともに、調子が良い時は散歩をしてもらう。

【経過】
治療間隔が空いてしまうため一進一退ではあるが、徐々に動悸は減ってくる。
蕁麻疹も出て来なくなった。
また、一人でも来院できるようになる。

7診目
食欲が出てくる。

13診目
不安はあるが精神科医と相談の上、徐々に減薬を開始するが、今のところ発作は起きていない。

原因は家族間でのゴタゴタによるストレスで、心と肝という精神と関係する臓器が熱を持ったこと。
百会と内関でこの熱を取りながら、適宜、足三里を加え脾という胃腸系の治療を行ないましたが、治療間隔が空いてしまうためこちらの方がやや不安に思うこともあったが、何とか良い結果が出ました。
治療には適切なペースがあるため、できるだけ最初の方は頑張って通っていただけると結果的には早期に良くなります。

Share

関連記事

冷え性 28歳 女性

主訴:冷え性 10代の頃から冷え性であり、冬場はもちろん夏場でも素足でフローリングを歩いているだけで足の指の感覚がなくなる。 また、毎日6㎞ジョギングをしているが、それでも足は温かくなることはなく、汗もあまりかかない。 […]

[» 続きを見る]

産後うつ③

産後うつを防ぐために効果的なこととして「運動」がある。 運動といっても誰でも簡単に行なうことができる散歩を1日15~30分行なうだけで産後うつの予防にも繋がる。 産後うつは育児ストレスも大きな原因となり、育児中は何かと家[…]

[» 続きを見る]

PMSに対する鍼灸治療の症例

コンテンツ1 38歳 女性 PMS(月経前症候群)による生理前の諸症状2 体表観察、弁証、治療について3 考察 38歳 女性 PMS(月経前症候群)による生理前の諸症状 学生時代には生理前の体調不良はほとんど感じていなか[…]

[» 続きを見る]

痛みと精神の関係

痛みと精神の関係性として、東洋医学では神主学説というものがあります。 神主学説とは 「心が不安定な状態だと痛みが増し、心が安定してくると痛みが軽くなる。」という考え方です。 東洋医学では昔からこのような考え方をしていまし[…]

[» 続きを見る]

半年前からの膝の激痛に対する症例

50代 女性 主訴:両膝の痛み 半年前から両膝に激痛があり、整形外科でレントゲンを撮るも異常なく、医師からは加齢によるものと、体重の増加を指摘される。 病院での処置は水が溜まっているため水を抜くだけ。 以後、1週間から1[…]

[» 続きを見る]